ビタミンD補給と生物学的加齢抑制:VITAL試験が示すテロメア短縮の遅延と疾患予防への示唆

編集者: gaya ❤️ one

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2025年に発表された研究は、ビタミンDサプリメントの日常的な摂取が、ヒトの長寿指標および疾病予防に影響を及ぼす可能性を示唆している。この知見は、ボストンにあるブリガム・アンド・ウィメンズ病院が主導した大規模臨床試験であるVITAL試験のデータ解析に基づいている。具体的には、試験参加者が毎日2,000 IUのビタミンD3を4年間にわたり摂取した結果、白血球のテロメア短縮がプラセボ群と比較して有意に抑制されたことが確認された。テロメアは染色体の末端を保護するキャップ構造であり、その短縮は細胞の生物学的加齢と密接に関連する。この保護効果は、暦年齢よりも約3年分の生物学的若返りに相当すると推定されている。

テロメアの維持は遺伝的安定性の確保に不可欠であり、その短縮はがんや心疾患、さらには全般的な慢性疾患のリスク上昇と関連付けられている。このVITAL試験の知見は、ビタミンD3が細胞レベルでの老化プロセスに対抗する戦略となり得ることを示す、大規模かつ長期のランダム化試験による具体的な証拠を提供する。一方で、同じ試験で検証された海洋性オメガ3脂肪酸の摂取は、テロメア長に対する明確な抑制効果を示さなかった。

ビタミンDの恩恵は細胞老化の抑制に留まらず、特定の疾患リスクの低減にも関連している。過去の研究では、高いビタミンDレベルが特に大腸がんの発症リスクの低下と関連していることが観察されている。また、診断された患者における生存率の改善も示唆されており、これはビタミンDが持つ免疫支持機能や炎症抑制作用を通じて発揮される可能性が指摘されている。国立がん研究センターの多目的コホート研究(JPHC Study)でも、ビタミンD受容体が高発現している大腸がんの罹患リスク低下との関連が示唆されている。

心血管系の健康においても、ビタミンDの個別化されたアプローチの重要性が浮き彫りになっている。TARGET-D試験と称される研究では、心筋梗塞の再発予防において、患者個々の血中ビタミンD濃度を最適範囲である40~80 ng/mLに到達させるよう用量を調整した結果、再発リスクが52%減少したことが実証された。この最適レベルを達成するため、多くの被験者は1日あたり5,000 IUを超える高用量を必要とした。過去の縦断研究でも、中程度から重度のビタミンD低値が心血管イベントの危険因子であることが示されており、この知見は介入の必要性を裏付けている。

これらのデータにもかかわらず、専門家らは一律の推奨には慎重であるべきだと指摘する。米国内分泌学会は、血清25(OH)D値を30 ng/mL以上に維持するために、成人には1,500~2,000 IU/日の補給が必要となる可能性を示唆しているが、これは世界保健機関(WHO)が一般的に推奨する1日600 IUとは対照的である。東京慈恵会医科大学附属病院の研究者も、がん患者を対象としたビタミンDサプリメントの再発・死亡抑制効果を検証する試験を進めている。現時点では、特に高リスク群に対しては、専門家の指導の下で個別の血中濃度に基づいた精密なサプリメント投与が推奨される段階にある。

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ソース元

  • La Razón

  • El Radar del Rejuvenecimiento

  • NGD

  • MDPI

  • Infobae

  • Cure Compass

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