BYD、記録的な11月輸出で株価上昇、市場予想を上回る実績を達成
編集者: Svetlana Velgush
2025年12月2日火曜日、香港市場において、BYDカンパニーの株価は取引中に上昇を見せました。この値上がりは、11月の販売実績が発表されたことに続くものであり、特に輸出台数が予想を大幅に上回ったことが要因です。深圳に拠点を置くBYDが国際市場で存在感を強める一方で、競合他社であるNio Inc.やXpeng Inc.の株価は、両社の11月の納車台数が市場の期待に届かなかったため、下落しました。
BYDが2025年11月に販売した新エネルギー車(NEV)の総台数は480,186台に達しました。この数字は、前年同月の実績と比較すると5.25%の減少ではありますが、同社にとって2025年における月間販売台数としては過去最高を記録しました。この好調の鍵を握ったのは海外市場への展開です。輸出台数は記録的な131,935台に達し、これは2024年11月の30,977台と比較して驚異的な325%の増加を意味します。この輸出実績は極めて重要です。なぜなら、BYDは2025年末までに中国本土外へ80万台から100万台の車両を出荷するという目標を掲げており、これは年間総計画460万台の約20%を占める計算になるからです。
11月末時点で、BYDの2025年累計販売台数は418万台に達し、これによりMorgan Stanleyのアナリストチームが指摘していた輸出目標達成の現実味が増しています。中国国内市場の状況はまちまちでした。バッテリー式電気自動車(BEV)の販売台数は20%増の237,540台と伸びを見せましたが、プラグインハイブリッド車(PHEV)の納車台数は前年比で22%減少しました。このBEVへのシフトと輸出への注力は、国内市場での競争激化を背景に、リスクを分散しようとする中国の自動車メーカー全般の戦略を反映しています。
BYDの成功とは対照的に、競合他社への投資家の見方は冷え込みました。Nio Inc.は11月に36,275台の納車を報告し、前年比で76.3%の増加となりましたが、この結果は市場の予想を下回りました。同様に、Xpeng Inc.は36,728台のインテリジェントEVを納車し、前年比19%増となりましたが、これも市場の期待を満たせず、株価下落の一因となりました。2025年10月には両社とも過去最高の販売台数を記録していただけに、11月のデータは市場のボラティリティを浮き彫りにしました。
BYDの戦略的なグローバル展開は、自社で保有する8隻の自動車運搬船(最大で9,200台積載可能な船を含む)によって物流面で後押しされており、国際的なプレゼンスを確固たるものにしています。この力強い海外での成長は、同社が輸出目標を達成できる能力を裏付けるものですが、中国国内での全体的な販売成長の鈍化は、かつての超高速拡大期が終焉を迎えつつあることを示唆しています。11月の統計は、主要な中国自動車メーカーにとって、2026年に向けて成長軌道を維持するために、国際市場が不可欠な要素となっていることを明確に示しています。
BYDは、EUの関税措置の可能性に対応するため、ハンガリーのセゲドに製造工場を積極的に建設中です。この現地生産拠点の完成は2025年末までに予定されており、欧州市場への供給体制を強化する狙いです。
ソース元
Bloomberg Business
Stocktwits
Morningstar
Glottis Limited
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