リーの新キャンペーン「Built Like Lee」がヘリテージとクラフツマンシップを称賛

編集者: Katerina S.

アメリカンデニムブランドのリーは、ブランドの豊かなヘリテージとクラフツマンシップを再確認し、若い世代とのつながりを深めることを目的としたグローバル広告キャンペーン「Built Like Lee」を発表しました。このキャンペーンは、ブランドの核となる価値観であるヘリテージ、楽観主義、そして卓越したクラフツマンシップを前面に押し出しています。

1889年にカンザス州で創業したリーは、当初食料品店からスタートしましたが、ワークウェアの製造へと事業を拡大しました。1913年の「ユニオン・オール」や、1925年の「カウボーイウエストオーバーオール」(後のリー101、リーライダース)など、数々の革新的な製品を生み出し、デニム業界における主要ブランドとしての地位を確立しました。これらの製品は、その耐久性と機能性から、カウボーイや労働者たちの間で絶大な支持を得て、ブランドの信頼の基盤を築きました。

今回の「Built Like Lee」キャンペーンでは、ライダー ジャケットや101 ジーンズといったブランドの象徴的なアイテムに焦点を当て、多様な人々が着用する姿を通して、ブランドの持つ「どんな状況にも耐えうる強さ」と「前向きな精神」を表現しています。このキャンペーンでは、有名セレブリティに頼るのではなく、ブランド自身の物語と、それを体現する消費者に焦点を当てる戦略をとっています。これは、リーのグローバルブランド担当上級副社長であるジェニ・ブロイルズ氏が「ブランド進化における転換点」と語るように、ブランドのアイデンティティをより深く消費者に伝えるための意図的なアプローチです。リーのグローバルマーケティング担当副社長であるブリジット・スティーブンス氏も、セレブリティではなくブランドの「象徴的なもの」に焦点を当てることで、ブランドの卓越したクラフツマンシップと消費者のリアルな繋がりを強調したいと述べています。

このキャンペーンは、コネクテッドTV、ソーシャルメディア、インフルエンサーパートナーシップなど、多岐にわたるメディアチャネルで展開されています。過去には「Lee Originals」キャンペーンで若年層にアプローチし、インフルエンサーとの協業を通じてブランドへのロイヤルティを育んできたリーは、今回のキャンペーンでも、ブランドのタイムレスなスタイルを新しい世代に紹介しつつ、長年のファンにはその魅力を再認識させることを目指しています。クレイヨラ、バックメイソン、ポール・スミスといった異業種ブランドとのコラボレーションも、こうした若い消費者層とのエンゲージメントを深める戦略の一環です。

2025年度第2四半期には収益の減少が見られたものの、リーは今回のグローバルキャンペーンを通じてブランドの再活性化を図っています。過去135年以上にわたるアメリカンデニムの歴史と、現代のライフスタイルに寄り添うクラフツマンシップを融合させることで、リーは新たな時代においてもその揺るぎない価値を次世代へと伝えていく決意を示しています。ブランドの象徴であるボタンが、世代を超えた繋がりを示すシンボルとしてキャンペーンに組み込まれている点も、ヘリテージを大切にするブランドの姿勢を物語っています。

ソース元

  • Marketing Dive

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