トランプ米大統領、グリーンランド支配を公言、ベネズエラ介入後の国際秩序に波紋

編集者: Tatyana Hurynovich

2026年1月9日、ドナルド・トランプ米大統領は、石油幹部との会合の場で、ロシアや中国による影響力拡大を阻止するため、米国がグリーンランドに対する支配権を確立する必要があると公に表明した。この発言は、同年1月3日に米軍がベネズエラのマドゥロ大統領を拘束した軍事作戦の直後に行われたものであり、国際社会に深刻な地政学的緊張をもたらしている。

トランプ大統領はグリーンランドの件について「穏便な方法」か「強硬な方法」のいずれかで進めると示唆し、ベネズエラに関しては、マドゥロ大統領の身柄確保により米国が既に「支配下にある」と主張した。ベネズエラでの軍事行動は、国際法と主権の規範に対する重大な挑戦と見なされており、ロシアはこれを「武力による侵略行為」と非難した。中国外交部も、米国の覇権主義的行為がベネズエラの主権を侵害していると指摘した。

グリーンランドの指導部は米国の動きに対し断固たる拒絶の姿勢を示している。イェンス=フレデリク・ニールセン首相(2025年4月就任、民主党党首)を含む主要政党指導者は共同声明を発表し、自己決定権を強調し、いかなる米国の支配権も認めないと表明した。ニールセン首相は、トランプ大統領の発言に対し、フェイスブックで「我々はどこにも属しておらず、自分たちの未来は自分たちで決める」と明確に反論した。

デンマークのメッテ・フレデリクセン首相は、このような併合の脅威がNATOの終焉を招きかねないと警告しており、デンマーク、グリーンランド、米国の当局者は1月9日に支配権強化の動きについて協議するため会合を持った。欧州の同盟国である英国、フランス、ドイツ、イタリア、ポーランド、スペイン、デンマークは共同声明を発し、「グリーンランドは島民のものであり、その問題はデンマークとグリーンランド、両者のみが決定する」と強調した。

地理学・世界観分析家の瀧波一誠氏は、グリーンランドが北極圏におけるミサイル防衛、資源・物流、そして同盟の信頼が交差する地政学的な結節点にあることを指摘し、同盟国間での武力による現状変更を許さないというNATOの根幹が揺らぎかねないと分析している。また、トランプ大統領が「西半球支配」を目指す「ドンロー主義」を宣言したことで、中国やロシアがそれぞれの周辺地域で影響力を行使する口実を与えかねないとの懸念が、カーネギー国際平和財団などから示されている。

一方、ベネズエラでの作戦をSNSで成功裏に実施したと投稿したトランプ大統領は、石油利権の奪還を目的の一つとして明言している。しかし、米国内の世論調査では、ベネズエラへの過度な関与を懸念する声が全体で72%に達しており、政権の強硬姿勢が国民の期待通りではない側面も示唆されている。ホワイトハウスのマルコ・ルビオ国務長官は議会に対し、グリーンランドに関する方針は「武力行使」ではなく「買収」による解決が核心であると沈静化を図ったが、報道官は軍事投入が常に選択肢の一つであると述べており、政権内のメッセージには一貫性が見られない状況にある。グリーンランドの面積は約216万平方キロメートルに対し、人口は約5万6700人(2025年10月時点)と少なく、その広大な領域と少ない人口が外部からの影響力行使を容易に見せている側面がある。

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  • Fox News

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