1949年バミューダ沖で録音された最古のザトウクジラ歌声、海洋音響学の新たな基準点を提供
編集者: Olga Samsonova
ウッズホール海洋研究所(WHOI)の研究者と記録保管の専門家チームは、1949年3月7日にバミューダ沖で捉えられたザトウクジラの歌声の録音を発見し、これが現存する最古のクジラの歌声記録であると特定した。この歴史的な音源は、当時最先端の技術であったグレイ・オーディオグラフ(Gray Audograph)のプラスチックディスクに刻み込まれており、磁気テープが主流であった時代において、その耐久性から奇跡的に保存された。この発見は、海洋音響学の分野において極めて重要であり、ロジャー・ペイン博士がクジラの歌声を一般に広める約20年も前に遡るものである。
この1949年の録音は、R/Vアトランティス号に乗船していたWHOIの研究者たちが、アメリカ海軍調査局(U.S. Office of Naval Research、ONR)と提携し、ソナーシステムの試験や爆発物の音響測定といった音響実験を行っていた最中に偶然記録されたものだ。当時の研究者たちは、この複雑な音の発生源がクジラであるとは認識しておらず、記録は「魚の音」として適切に分類されないまま、WHOIのアーカイブに保管されていた。記録保管サービスのディレクターであるアシュリー・ジェスター氏が2025年にアーカイブを整理中にこれを発見し、専門家による検証の結果、それがザトウクジラの歌声であると判明した。このディスクは、当時の記録としては珍しく、その素材と慎重な保存のおかげで、テープの劣化による消失を免れた貴重な一次資料である。
海洋生物音響学者であるピーター・タイク博士は、この1949年の海洋音響環境が、今日の船舶の騒音が増加した環境とは著しく異なっていた点を指摘している。この記録は、現代の海洋騒音がクジラのコミュニケーションにどのように影響を与えているかを理解するための、重要な「ベースライン」情報を提供する。全米海洋大気庁(NOAA)の研究によれば、クジラは環境騒音に応じて鳴き声の行動を変えることが知られており、この歴史的データは、過去数十年間で海洋の音響景観がどのように変化したかを再構築する上で不可欠である。
WHOIは1930年の設立以来、海洋研究と工学の最前線に立っており、第二次世界大戦中にはアメリカ海軍の対潜水艦戦に関する水中音響伝達の研究にも深く関与していた。この1949年の録音は、ウィリアム・シェヴィル氏とバーバラ・ローレンス氏らがベルーガの音声を記録し、海洋哺乳類生物音響学の基礎を築いた時期とほぼ同時期にあたる。ロジャー・ペイン博士が1970年に発表したアルバム『Songs of the Humpback Whale』は、クジラの歌声を世界に知らしめ、商業捕鯨禁止運動の大きな推進力となったが、今回の発見は、その功績の約20年前に、すでに科学者たちがその音を記録していたという事実を裏付けている。この発見は、海洋生物の行動や文化の進化を追跡する上で、科学者たちに新たな知見をもたらす可能性を秘めており、海洋保護の歴史における貴重な一歩と見なされている。WHOIは現在も、現代の音響研究を通じて、人類の活動が海洋生物に与える継続的な影響を監視し続けている。
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ソース元
Los Angeles Times
unn.ua
Hasan Jasim
The Guardian
Discover Wildlife
GBH
AP News
NOAA Fisheries
IFLScience
The Guardian
Woods Hole Oceanographic Institution
POLITICO Pro
ScienceAlert
UC Santa Cruz
Evrim Ağacı
NOAA Fisheries
Macau Daily Times
Popular Science
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