リオデジャネイロに菌類研究と文化の複合施設「Central dos Cogumelos」構想
編集者: Olga Samsonova
ブラジルのリオデジャネイロにおいて、菌類に特化した世界初のグローバル文化センター「Central dos Cogumelos(菌類のセンター)」の建設が進行中です。この施設は、単なる飲食の場に留まらず、環境修復から栄養学に至るまで、菌類の多岐にわたる応用分野における知見の集積と普及を目指しています。
特に、環境修復における菌類の分解能力が強調されています。フィンランドのアルト大学の研究が示すように、菌類は従来の手段では対応が難しい多環芳香族炭化水素(PAH)やダイオキシンを分解する能力を有しています。また、イランの研究では特定の菌株が土壌中の石油汚染を55パーセント近く削減した事例が報告されており、カナダのサスカチュワン大学の研究では、菌株TSTh20-1がディーゼルや原油を栄養源として分解する能力が確認されています。さらに、ポール・スタメッツ氏による1998年の研究では、オイスターマッシュルームの菌糸体が植え付けられた土壌の石油濃度が10,000 ppmから200 ppm未満に減少したという結果も出ています。これらの国際的な研究成果は、センターが目指す環境保護への貢献の科学的根拠を裏付けています。
施設は、キノコを主役としたレストラン、専門店舗、教育エリア、そして専門的な菌類学図書館を併設する多機能スペースとして計画されています。この図書館機能は、リオデジャネイロの中心部に位置し、ポルトガル国外で最大のポルトガル文学コレクションを誇る王立ポルトガル読書会(Real Gabinete Português de Leitura)に匹敵する文化遺産の集積地としての役割を担うことが期待されています。また、ブラジル国内では、リオデジャネイロ州で風土病であるスポロトリコーシスを引き起こす菌類の研究も、Oswaldo Cruz Institute (Fiocruz) の菌類培養コレクション(CCFF)が100年以上にわたり蓄積してきた知見に基づき、重要な研究テーマの一つとされています。
ブラジル国内の食用キノコ(シャンピニオン、シイタケ、シメジなど)の栽培量は年間約2万トンに達し、食品サービス部門の拡大と健康志向の高まりにより国内消費は増加傾向にありますが、このセンターは、菌類の生態学的役割を一般に広める役割も担います。現在、このプロジェクトはさらなる開発のための資金調達を模索しています。サンパウロ大学(USP)が主導するラテンアメリカ医用菌類センター(CMM Latam)が2025年から研究助成を開始するなど、ブラジル国内の菌類研究への関心は高まっており、Central dos Cogumelosは、ブラジルの豊かな菌類多様性を応用し、食と環境の持続可能性という現代的課題に対する学際的なプラットフォームとなることが期待されています。
2 ビュー
ソース元
Tribuna do Sertão
Agência O Globo
Diário do Rio de Janeiro
Diário do Rio de Janeiro
Standvirtual
このトピックに関するさらに多くのニュースを読む:
エラーや不正確な情報を見つけましたか?できるだけ早くコメントを考慮します。



