ポジティブ心理学における「ジョイスパン」概念:精神的スキルとしての喜びの持続

編集者: Olga Samsonova

ポジティブ心理学における「ジョイスパン」概念:精神的スキルとしての喜びの持続-1

ポジティブ心理学の領域において、「ジョイスパン(Joyspan)」という概念が、人生を通じて喜びを創造し、維持し、拡大する能力として注目を集めている。この概念は、著名な老年学者であるケリー・バーナイト博士によって提唱されたものであり、喜びを外部環境に左右される一時的な幸福とは区別し、日々の実践を要する内的なスキルとして捉え直すものである。バーナイト博士は、長年の研究に基づき、長寿の鍵は単なる身体的な生存期間(Lifespan)や健康寿命(Healthspan)だけでなく、人生の質、すなわち「ジョイスパン」にあると指摘している。

ジョイスパンへのこの新たな視点は、ポジティブな感情が精神的な備蓄を構築するという点で重要性を増している。これは、ポジティブな感情が認識を広げ、レジリエンス(精神的回復力)のような永続的な心理的資源を築くことを示唆する「広げ・築く理論(Broaden-and-Build Theory)」と整合する。この理論によれば、ネガティブな感情が思考や行動を脅威回避のために狭めるのに対し、喜びや興味といったポジティブな感情は、一時的に思考・行動のレパートリーを広げる。この広がりが、新しいアイデア、人間関係、スキルといった永続的な個人的資源の構築を促し、結果として個人の幸福度を高めるという好循環を生み出す。

ジョイスパンの哲学は、困難を無視するのではなく、それらに耐えうる内的な強さを育むことに重点を置いている。バーナイト博士は、繁栄している個人が一貫して「コア・フォー(The Core Four)」と呼ばれる習慣を実践していると提唱する。この「コア・フォー」は、「成長(Grow)」「つながり(Connect)」「適応(Adapt)」「与える(Give)」という四つの動詞から構成される活動であり、これらはすべて意図的な努力を要する行為として動詞形で表現されている。バーナイト博士は、カリフォルニア大学アーバイン校医学部で19年間、老年医学と老年学を教えた経験から、高齢期における個人の経験の大きな違いを目の当たりにしてきた。

これらの習慣は、単に長寿を延ばすだけでなく、生活の質を向上させるための積極的な投資を提唱している。例えば、「与える(Give)」行為は、利他的な行動が炎症を低下させ、寿命と健康寿命の延長に関連することが研究で示唆されている。また、「つながり(Connect)」は、新しい関係や既存の関係に時間を費やすことを意味し、孤立を防ぐ上で不可欠である。バーナイト博士は、喜びはしばしば満足感から生じる感情であり、幸福のように外部環境に依存して移ろいやすいものではなく、逆境下でも経験可能であると説明している。

このアプローチは、あらゆる年齢層において、意識と意図をもって心構えに積極的に投資し、生活の質を高めることを奨励する。老化を避けられない下り坂と見なすのではなく、活力、美しさ、関連性、ユーモア、そして熱意をもって老いる方法へと問いを変えることを目指している。

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ソース元

  • in.gr

  • Joyspan: The Art and Science of Thriving in Life's Second Half, by Dr. Kerry Burnight

  • TIME100 Health: Kerry Burnight

  • Broaden-and-build - Wikipedia

  • Broaden-and-Build Theory of Positive Emotions - PositivePsychology.com

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