マクロン仏大統領、ウクライナ停戦と貿易不均衡是正のため中国訪問を終える

エマニュエル・マクロンフランス大統領は、2025年12月3日水曜日に開始した中国への4度目の国賓訪問を12月5日金曜日に終了した。この3日間の日程は北京と成都を舞台に、ロシアによるウクライナ侵攻の停戦に向けた中国の影響力活用と、フランスおよび欧州連合（EU）と中国間の深刻化する貿易不均衡の是正という、二つの主要課題に焦点を当てたものであった。

マクロン大統領は北京の人民大会堂で習近平国家主席による公式歓迎を受け、会談に臨んだ。これは2024年5月の習主席のフランス訪問以来の首脳会談である。フランス側側近は、ロシアが戦争継続に用いるいかなる手段も提供しないよう中国に明確に伝える意向を示していた。フランス外務省からはジャン＝ノエル・バロワ大臣も随行し、外交努力の重要性が示された。経済面では、大統領代表団に約40名の企業最高経営責任者（CEO）が加わり、経済的利益の追求が訪問の重要な動機であったことが裏付けられる。フランスの顧問は、経済再均衡の必要性について、「中国は消費を増やし、輸出を減らすべきであり、ヨーロッパ人は貯蓄を減らし、生産を増やすべきだ」と具体的に表明した。

この経済的背景には、EUが2024年に中国に対して3,000億ユーロ（3,480億米ドル）を超える貿易赤字を計上したというデータがある。フランス単体で見ると、2024年には中国がフランスの総貿易赤字の46パーセントを占め、その額は約470億ユーロに達した。この不均衡は、フランスが直面する経済的課題の大きさを物語っている。マクロン大統領は、G7議長国として来年、この「世界的な貿易不均衡」への対処を主要議題の一つとして掲げる意向を示している。

外交的側面では、フランスは国連安全保障理事会の常任理事国である中国に対し、ロシアに影響力を行使するよう強く期待している。フランス大統領府およびバロワ外相の見解では、中国がロシアに働きかけることで、ウクライナの領土と主権の尊重を伴う停戦交渉のテーブルに着かせることに期待が寄せられている。中国側は一貫して平和対話を主張しているものの、2022年のロシアによる侵攻を公に非難していない立場を維持している。

訪問中、マクロン大統領は習主席との会談に加え、李強首相や趙楽際全国人民代表大会常務委員長とも面会する予定であった。文化的な要素として、マクロン大統領は成都で四川大学を訪問し、ジャイアントパンダの保護・研究センターを視察した。このパンダセンター訪問は、2025年11月に2頭が返還された直後であり、二国間の友好関係を象徴する要素として組み込まれた。この訪問は、2024年5月の習主席のフランス訪問に続くものであり、両国関係の継続的な対話の枠組みの中で実施された。EU主要国との高官往来は活発化する傾向にあり、2026年初頭には英国のスターマー首相やドイツのメルツ首相の訪中が予定されている。