Netflixの新作『通訳士』(公式リリース名:『この愛、通訳できますか?』)は、極めてユニークなプロジェクトだ。韓国にルーツを持ちながらも、欧米の知的なスリラー映画を彷彿とさせる作風となっており、それが多くの批評家たちを当惑させた。
物語の軸となるのは、数多くの言語を操る天才言語学者でありながら、人の感情を読み取ることが全くできないチュ・ホジンだ。彼は、世界的なスーパースターであるチャ・ムヒの海外ツアーに同行するため、通訳として雇われる。しかし、単なる仕事だったはずが事態はスパイ・スリラーへと変貌し、二人は国際的な陰謀に巻き込まれ、ホジンは銃口を突きつけられながら秘密の交渉を通訳することを強いられる。この作品の魅力は、主要な闘いが拳ではなく言葉によって繰り広げられる点にあり、生き残るために敵の嘘をいかに正しく解釈するかが鍵となっている。
劇中には欧米の有名俳優たちも顔を揃えており、それが本作のグローバルなヒット作としての地位と、ヨーロッパ映画を思わせる撮影規模を際立たせている。
本作は単なるアクション映画やメロドラマではない。言葉の通じない相手が嘘をついていないと、どうすれば確信できるのかという、「信頼」の本質に迫る緊迫感あふれる人間ドラマだ。特殊効果を最小限に抑え、心理描写を最大限に高めた演出と、世界各地で撮影されたスタイリッシュな映像美こそが、世界中の視聴者を魅了し、Netflixのトップチャートに躍り出た理由である。



