次世代宇宙輸送「HTV-X」がISSに到着、確かな結合と未来への布石

編集者: Tetiana Martynovska 17

JAXA HTV-X1 カーゴのランデブーと捕獲

2025年10月28日、国際宇宙ステーション(ISS)は、日本の新たな宇宙輸送技術の到達点を受け入れた。宇宙航空研究開発機構(JAXA)が誇る新型宇宙ステーション補給機「HTV-X」1号機が、ISSとの確かな結合を果たした。この出来事は、単なる物資の到着以上の意味を持ち、人類の宇宙活動を持続可能にするための重要な一歩を示している。

このミッションは、10月26日に種子島宇宙センターからH3ロケット7号機によって軌道へと送り出された。10月28日、NASA宇宙飛行士のジーナ・カードマン氏とJAXA宇宙飛行士の油井亀美也氏が、ISSのロボットアーム「カナダアーム2」を駆使し、慎重に捕捉・係留作業を完了させた。油井宇宙飛行士は、以前「こうのとり」5号機の把持経験を持つベテランであり、この重要な役割を担った。H3ロケット7号機による打ち上げは、当初の予定から天候の影響で遅延したものの、最終的には成功を収め、日本の基幹ロケットとしての信頼性回復に貢献した。

HTV-Xは、かつてISSの生命線として9度の成功を収めた「こうのとり」(HTV)の技術を継承しつつ、その能力を飛躍的に高めた後継機である。旧型が約4,080キログラムの物資を輸送したのに対し、HTV-Xは最大で約6,000キログラムのペイロードを搭載可能であり、輸送能力が約1.5倍に向上した。さらに特筆すべきは、搭載時間の短縮である。従来の打ち上げ80時間前から24時間前へと大幅に短縮され、電源供給機能も備えたことで、冷凍・冷蔵が必要な生鮮食品やデリケートな実験サンプルも鮮度を保ったまま届けることが可能になった。これは、宇宙における「物流の質」が新たな段階へ移行したことを示唆している。

このミッションの真価は、ISSへの補給という第一の役割を終えた後にこそ発揮される。HTV-Xは、ISSから離脱した後、最長18ヶ月間にわたり軌道上での技術実証プラットフォームとして機能する「二刀流」の設計思想を持つ。初号機では、ISSの「きぼう」日本実験棟の船外で運用される超小型衛星放出機構(H-SSOD)による「てんこう2」の放出や、将来の宇宙活動の基盤となるレーザー反射器「Mt.Fuji」、展開型軽量平面アンテナ「DELIGHT」、次世代太陽電池「SDX」といった複数の技術実証ミッションが計画されている。これらの軌道上での実験は、将来の月周回ゲートウェイや次世代宇宙ステーションへの補給、さらには宇宙空間での自律的な技術開発の可能性を広げるための重要な礎となる。

ソース元

  • Space.com

  • The New JAXA HTV-X Spacecraft Launched for the First Time

  • Japanese HTV cargo ship, the last of its kind, launches to International Space Station

  • Japanese Cargo Craft Completes Station Mission

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