東ティモール、ASEANの第11番目の加盟国に正式決定：クアラルンプールでの歴史的サミット

2025年10月26日、マレーシアの首都クアラルンプールで開催された東南アジア諸国連合（ASEAN）のサミットにおいて、東ティモール（ティモール・レステ）が正式に同組織への加盟を果たしました。これは、ASEANにとって20年以上ぶりとなる拡大であり、同国は11番目の加盟国となります。ASEANが最後に新規加盟国を迎えたのは、1999年4月30日にカンボジアが加わった時でした。

2025年のASEAN議長国を務めたマレーシアのアンワル・イブラヒム首相は、ティモール・レステを11番目の正式な正会員として受け入れる決定が満場一致でなされたことを確認しました。首相は、「多くの交渉を重ねた結果、ついに真のコンセンサスに達した」と述べ、東ティモールが経済協力分野におけるほぼすべての基準を満たしたことを強調しました。

東ティモールの加盟への道のりは長く、困難を伴いました。同国は独立から9年後の2011年に正式な加盟申請を提出しました。その後、2022年にはオブザーバーの地位を獲得し、協会の会議に参加できるようになりました。それ以来、同国は地域統合への強い意欲を示すため、ASEAN加盟国のすべての首都に外交使節団を設立する努力を続けてきました。

独立運動の指導者の一人であるシャナナ・グスマン首相は、今回の加盟を「歴史的な瞬間であり、新たな始まり」と称賛しました。彼は、地域ブロックへの参加が、東ティモールに「貿易、投資、持続可能な開発のための計り知れない機会」をもたらすと力説しました。

1996年のノーベル平和賞受賞者であるジョゼ・ラモス＝ホルタ大統領は、ASEANへの加盟構想が、同地域がポルトガル統治下にあった1970年代にまで遡ることを回想しました。大統領は、「私が初めてASEANへの加盟意向書に署名したとき、国内や地域内の誰もがこれが可能になるとは信じていませんでした。今日、その夢が現実となったのです」と述べ、長年の努力が実を結んだ喜びを表しました。

人口約140万人、GDP約20億ドルの東ティモールにとって、ASEAN加盟は、より緊密な経済協力と政治参加の展望を開くものです。同国の経済規模は依然として地域内で最も小規模な部類に入りますが、アナリストたちは、この動きを地域連帯の重要な象徴であり、ブロックが自己刷新する用意があることを示すものだと評価しています。

加盟日が確認されたクアラルンプールでの5月のサミットで、アンワル・イブラヒム首相は、ASEANがワシントンと北京との関係におけるバランスを維持し、対話と協力を強化していくことを改めて強調しました。彼はまた、地政学的な緊張が高まる中で、ASEANが団結を保つため、「中国とも米国とも協力する用意がある」と表明しました。

東ティモールのASEAN加盟は、第47回サミットの主要な出来事となり、若い民主主義国家の長きにわたる道のりの終結と、東南アジアにおける協力精神の刷新を象徴する出来事となりました。