Denza Z9GT、2026年4月8日にパリで欧州デビューへ 閃光充電技術を導入

編集者: Aleksandr Lytviak

BYDグループのプレミアムブランドであるDenzaは、同社のフラッグシップモデルであるグランドツアラーワゴン「Z9GT」の欧州公式発表を、2026年4月8日にパリのオペラ・ガルニエで開催すると正式に発表した。この展開は、欧州の確立された高級車メーカー、特にポルシェやメルセデス・ベンツといったブランドに対し、中国メーカーが技術力で正面から挑む姿勢を示すものと見なせる。Z9GTは、BYDが誇る最先端の「Flash Charging(閃光充電)」技術を欧州市場で初めて導入する車両となる予定だ。この戦略的な動きは、BYDが2025年に欧州で約27万台の販売を記録するなど、海外市場での急速な拡大を背景としている。

Z9GTの核となるのは、BYDの第2世代LFP(リン酸鉄リチウム)「Blade Battery」と、それを最大限に活用する閃光充電技術である。このシステムは充電時間の概念を変革することを目指しており、「Ready in 5, Full in 9, Cold Add 3」というスローガンで性能が示されている。具体的には、通常条件下でバッテリー残量10%から70%までをわずか5分で充電し、97%到達までが9分で完了する。さらに、極寒環境下での性能維持も特筆すべき点で、-30℃の低温下でも20%から97%までを12分で充電可能であることが実証されている。この技術は、最大1,500kWの充電出力を誇る専用の閃光充電ステーションと連携することで実現し、従来のEV充電における「航続距離の不安」と「充電時間の長さ」という二大障壁の解消を狙っている。

Denza Z9GTは、Denzaブランド専用に開発されたe3プラットフォームを基盤としており、その設計はポルシェ・パナメーラやタイカンといった欧州の高級GTに匹敵するサイズ感を持つ。車両は後輪駆動(RWD)仕様と、トップエンドの三モーター全輪駆動(AWD)仕様の複数構成で提供される。RWD仕様は最大122.5kWhのバッテリー容量を搭載し、CLTCサイクルで1036kmという航続距離を達成しており、これはより厳格なWLTPサイクル換算で800kmから863kmに相当すると見込まれている。一方、三モーターAWD仕様は合計で約850kW(1140馬力)を超える出力を発生させ、0-100km/h加速タイムはわずか2.7秒を記録する。

パフォーマンスと充電技術に加え、Z9GTは内装の質にも注力している。フランスの音響専門ブランドであるDevialetと提携して開発された没入型サウンドシステムが搭載されており、これは欧州で提供される車両としては初めて「オペラハウスのようなエンターテイメント体験」を提供するものとなる。このシステムはDolby Atmosイマーシブオーディオ技術を採用し、キャビン内の音響を精密に配置することで、高い感情的な没入感を提供する設計だ。また、Z9GTはリアアクスルステアリング機能を備え、低速時には車体を横方向に移動させる「クラブウォーク」機能も有し、狭い駐車スペースでの取り回しを向上させる。

BYDのステラ・リー執行副社長は、Z9GTの欧州導入がブランドにとって極めて重要な節目であると述べ、このモデルがDenzaの「先進技術、美しいデザイン、感情的なドライビング」という精神を体現していると強調した。BYDは欧州市場への投入に際し、閃光充電ステーションの展開も計画しており、中国国内で既に4000基が設置されている実績を背景にインフラ整備を進める意向を示している。Z9GTの登場は、欧州プレミアムセグメントにおけるEV技術の競争軸を、航続距離と充電速度という具体的な数値で再定義する試みと見なせる。

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ソース元

  • Notícias ao Minuto

  • 2026 Denza Z9 GT Updated – Massive Power Boost / 2.7s 0-100 / 1036 km Range Record

  • Denza's planned launch in Europe faces delays - electrive.com

  • BYD Announces Second-Generation Blade Battery and High-Speed Charging Network

  • BYD's Denza Z9/Z9GT declared with up to 1068 km range and up to 1140 horsepower

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