1867年スクーナー船「F.J.キング号」の難破船、ミシガン湖で発見される

編集者: Ирина iryna_blgka blgka

1886年9月15日にミシガン湖で沈没したスクーナー船「F.J.キング号」の残骸が、ウィスコンシン州沖で発見されました。この発見は、海洋史家ブランドン・バイロッド氏率いるウィスコンシン水中考古学協会(WUAA)のチームによって2025年6月28日に行われました。この発見は、ウィスコンシン州歴史協会とウィスコンシン水中考古学協会によって発表されました。

「F.J.キング号」は、1867年にオハイオ州トレドで建造された全長約44メートルの三本マストの貨物船で、主に鉄鉱石の輸送に従事していました。1886年の最後の航海では、ミシガン州エスカナバからシカゴへ鉄鉱石を運搬中に、ドア半島沖で南東からの強風と約2.4~3メートルの高波に遭遇しました。船体構造に損傷が生じ、グリフィン船長は乗組員に退去を命じました。船は午前2時頃に船首から沈没しましたが、乗組員は近くを航行していた別のスクーナー船「ラ・ペティート号」に救助され、ベイリーズハーバーに運ばれました。

この難破船は、1970年代から多くの捜索が行われてきましたが、沈没地点に関する情報が錯綜していたため、「幽霊船」として知られるようになりました。バイロッド氏は、灯台守の記録を分析し、約5平方キロメートルの範囲に絞って捜索を行った結果、灯台守の記録地点から約0.8キロメートルの場所で、船体構造がほぼ無傷の状態で発見に至りました。この発見は、ウィスコンシン州歴史協会の海洋考古学プログラムに報告され、同協会の職員が船体の記録と3Dフォトグラメトリモデルの作成のために現場を訪れました。

この発見は、水中考古学にとって重要な意味を持ちます。グレート・レイクスには数千隻の難破船が存在すると推定されていますが、その多くは未発見のままです。しかし、ゼブラガイやクアッガガイといった外来種の侵入が、これらの水中文化遺産を侵食し、劣化させる懸念も指摘されています。これらの外来種は、船体に付着し、金属や鉄を腐食させる可能性があります。この「F.J.キング号」の発見は、グレート・レイクスの豊かな海洋史を明らかにするだけでなく、水中文化遺産の保護と、自然の脅威からの保護の必要性を改めて浮き彫りにしました。

「F.J.キング号」は、州および国の歴史的登録財への登録が提案されており、その発見は地域の水中考古学の進歩を示すものです。これは、WUAAとバイロッド氏による過去3年間で5番目の主要な発見となります。

ソース元

  • ZN.UA

  • Associated Press

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