台風ナンンド、フィリピン北部を脅かす勢力拡大

編集者: Tetiana Martynovska 17

国際名「ラガサ」として知られる台風ナンンドは、フィリピン海上で勢力を急速に拡大させており、フィリピン北部に接近する見込みです。9月20日現在、この強力な熱帯低気圧は、ルソン島中部から約1,260キロ東の海上に位置し、北西に進路を取っています。最大風速は毎秒65キロに達し、瞬間的には毎秒80キロに達する強風域は広範囲に及んでいます。

フィリピン大気地球物理天文局(PAGASA)の予報によると、ナンンドは今後も北西に進み、その後、極北ルソン島に向かって西北西に進路を変える可能性が高いとされています。特に、バブヤン諸島への上陸が、9月23日の月曜日午後から火曜日の朝にかけて予想されており、警戒が呼びかけられています。PAGASAは、ナンンドが土曜日には台風クラスに、そして月曜日にはスーパー台風クラスにまで発達する可能性があると警告しています。

この台風の接近に伴い、フィリピン大気地球物理天文局は、ナンンドと南西モンスーンの相互作用により、ルソン島の一部地域で激しい雨と強風、または暴風が予想されると発表しました。特に、沿岸部では日曜日の午後から波が高まり始め、極北ルソン島付近では波高が14メートルに達する可能性も指摘されています。そのため、船乗りや漁業関係者に対しては、危険な海象状況のため、海に出ないよう強く注意喚起がなされています。

9月20日午後5時の時点で、ナンンドはイサベラ州エチャゲの東約770キロに位置し、最大風速は毎時140キロ、瞬間風速は毎時170キロに達し、中心気圧は970ヘクトパスカルとなっています。この強力な勢力により、バタン諸島、カガヤン州(バブヤン諸島含む)、イサベラ州など、ルソン島北部および東部の14地域に熱帯低気圧風警報(TCWS)レベル1が発令されました。これらの地域では、生命や財産に軽微から小規模な影響を与える強風が予想されるものの、特に風が吹き付ける沿岸部や高地では、より強い風が感じられる可能性があります。PAGASAは、ナンンドの通過中に最大でレベル5の警報が発令される可能性も示唆しています。

この自然現象は、地域社会に備えと団結を促す機会をもたらします。専門家の助言に耳を傾け、適切な対策を講じることで、困難な状況を乗り越えるための強さと知恵が育まれます。住民一人ひとりが自身の安全と地域全体の安寧のために、最新の情報を確認し、当局の指示に従うことが、この状況を乗り越える上で最も重要な要素となります。

ソース元

  • Rappler

  • Philstar.com

エラーや不正確な情報を見つけましたか?

できるだけ早くコメントを考慮します。

台風ナンンド、フィリピン北部を脅かす勢力拡大 | Gaya One