フィリピンは、熱帯低気圧「オポン」の接近に伴い、厳重な警戒態勢に入っています。この低気圧はフィリピン海上で勢力を強めており、9月26日金曜日にはビコール地方への上陸が予測されています。水曜日の午後現在、最大風速は時速95キロメートル、瞬間風速は時速115キロメートルに達し、北西に進んでいます。北サマール島と東サマール島の一部地域には、熱帯低気圧風警報(Tropical Cyclone Wind Signal)レベル2が発令されており、中程度の脅威を示唆しています。
オポンは、南西モンスーンに影響を与え、複数の地域で激しい雨と強風をもたらすと予想されています。ケソン州、アルバイ州、北サマール島を含む複数の州では、1メートルから3メートルの高潮警報が発令されており、沿岸地域への影響が懸念されています。この暴風雨に備え、ソルソゴン州や東サマール州など、影響を受ける複数の州では、9月25日木曜日の政府業務と授業が停止されました。住民に対し、公式発表を注視し、必要な安全対策を講じるよう呼びかけられています。
フィリピン大気地球物理学天文管理局(PAGASA)によると、オポンは金曜日の午後から夕方にかけてビコール地方に上陸し、その後土曜日まで南ルソン島を横断する見込みです。上陸前に台風クラスにまで勢力を強める可能性も指摘されています。この熱帯低気圧は、土曜日の午後か夕方にはフィリピンの責任範囲を離れると予測されています。過去の事例では、2024年の熱帯低気圧「クリスティン」がビコール地方とバタンガス州に300ミリメートル以上の雨をもたらし、甚大な洪水被害で150人以上の命が失われたことがありました。オポンによる同様、あるいはそれ以上の影響が懸念されています。
政府機関も警戒を強めており、保健省は西ビサヤ諸島と東ビサヤ諸島に医薬品や衛生用品などの緊急物資を準備しています。エネルギー省は、電力インフラの点検と強化を関係者に要請し、サービスの中断を最小限に抑えるよう指示しました。国民に対し、最新の気象情報を常に確認し、避難指示に従うなど、安全確保に努めるよう呼びかけています。