新燃岳、噴煙高度5.5kmに達する噴火活動を観測

編集者: Tetiana Martynovska 17

8月28日未明、霧島連山の新燃岳が噴火し、火口から上空約5,500メートルまで噴煙が立ち昇りました。気象庁は噴火警戒レベルを「レベル3(入山規制)」に維持し、火口付近への接近を避けるよう呼びかけています。

今回の噴火は午前4時53分に発生し、噴煙は午前8時現在も継続していましたが、午後2時50分頃には活動が停止した模様です。この噴火により、鹿児島県霧島市や宮崎県都城市の一部地域では降灰が確認され、一部では道路の白線が見えにくくなるほどの火山灰が積もったと報告されています。これは、7月3日以来となる5,000メートルを超える噴煙高度であり、活発な火山活動の一端を示しています。

専門家は、今回の噴火で放出された火山灰の性質について分析を進めています。京都大学名誉教授の石原和弘氏は、2011年の噴火と比較して、今回の噴火で放出された火山灰はより微細な粒子が多い傾向にあると指摘しています。この微細な火山灰の堆積は、山腹の安定性に影響を与え、土石流が発生しやすくなるリスクを高める可能性があるとのことです。

また、鹿児島大学の井村隆介准教授は、上空からの観測で新たな火口列の形成を確認しており、新燃岳の地下には依然として活動のポテンシャルがあることを示唆しています。新燃岳は、活発な火山活動を続ける霧島山の一部であり、過去にも度々噴火を繰り返してきました。特に2011年の噴火ではマグマ噴火が観測され、2018年には溶岩流も確認されています。

当局は、引き続き新燃岳の火山活動を注意深く監視しており、火口から約3キロメートルの範囲では大きな噴石や火砕流に警戒するよう求めています。風下となる地域では、火山灰や小さな噴石が遠方まで飛散する可能性もあるため、最新の気象情報や自治体からの指示に注意を払うことが重要です。

ソース元

  • News Nation English

  • Kyodo News

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