Mastercardは、2026年シーズンよりマクラーレン・フォーミュラ1チームのオフィシャル・ネーミング・パートナーとなることを発表しました。これにより、チームは「マクラーレン・マスターカード・フォーミュラ1チーム」として活動します。このパートナーシップは、2024年7月に開始された既存のスポンサー契約を基盤としており、2024年シーズンには既にマクラーレンの車両にMastercardのロゴが掲示されていました。
この戦略的提携は、舞台裏への限定的なアクセスやユニークな体験を提供することで、ファンのエンゲージメントを高めることを目的としています。Mastercardは、レースシーズンを通じてファンをチームにさらに近づけるためのグローバル・イニシアチブ「チーム・プライスレス」を開始します。このプログラムでは、ファンがトラックでのホットラップ体験、ドライバーであるランド・ノリスやオスカー・ピアストリとの交流、そして開催都市の文化に触れる機会など、厳選されたアクティビティに参加できます。
このパートナーシップの拡大は、シーズンあたり約1億ドルと推定され、2030年代半ばまで続く見込みです。これはマクラーレンの歴史上最大の商業契約であり、現在のフォーミュラ1グリッドにおける最も収益性の高いネーミング・ライツ契約となります。この動きは、2013年末にボーダフォンのパートナーシップが終了して以来、マクラーレンにとって初のタイトルスポンサーとなります。
発表は、2025年8月27日にアムステルダムで開催されたファンイベントで行われました。このイベントには、マクラーレンのドライバーであるランド・ノリスとオスカー・ピアストリが登場し、ライブミュージックパフォーマンスも行われました。このイベントは、Mastercardとマクラーレン・レーシングの間のイノベーション、精度、パフォーマンスといった共通の価値観を強調するものでした。
このパートナーシップは、大手テクノロジーおよび金融ブランドがスポーツの商業的状況をますます形成しているという、フォーミュラ1における広範なトレンドを反映しています。Mastercardの参入は、レーシング・ブルズ・アウトフィットと提携しているVisaのような他の金融サービスブランドとの直接的な競争関係を生み出します。マクラーレンにとって、この契約は大幅な財政的後押しであり、急速に進化するフォーミュラ1の世界でブランドのプレゼンスとファンとのつながりを強化するための戦略的な一歩となります。ドライバーであるノリスとピアストリがチャンピオンシップを争うチームの現在の好調ぶりは、このパートナーシップの魅力と価値をさらに高めています。