米国株式市場、好調な経済指標と企業業績を背景に過去最高値を更新（2025年9月4日）

2025年9月4日木曜日、米国株式市場は堅調な経済指標と好調な企業決算に支えられ、過去最高値を更新しました。S&P 500指数は0.8%上昇して6,502.08ポイントとなり、ダウ・ジョーンズ工業株平均は350ポイント（0.8%）上昇して45,621.29ポイント、ナスダック総合指数は1%上昇して21,707.69ポイントとなりました。

この上昇は、予想を下回る雇用統計の発表を受けて債券市場の圧力が緩和されたことが一因です。ADP全米雇用報告によると、8月の民間雇用者数は5万4千人増にとどまり、予想の6万5千人を下回りました。この労働市場の減速は、連邦準備制度理事会（FRB）による利下げの可能性を高め、市場センチメントを押し上げました。ニューヨーク連邦準備銀行総裁のジョン・ウィリアムズ氏は、経済が現在のトレンドを続ければ、段階的な利下げが適切になる可能性を示唆しました。

企業業績も市場のポジティブな勢いを後押ししました。アメリカンイーグルアウトフィッターズ（AEO）は、予想を上回る利益を報告し、株価は38%急騰しました。ヒューレット・パッカード・エンタープライズ（HPE）は、予想を上回る利益報告を受けて1.5%上昇しました。T.ロウ・プライスは、ゴールドマン・サックスが同社株を最大10億ドル購入する計画を発表した後、5.8%上昇しました。この提携は、両社が退職金および富裕層向け市場で公共・民間市場ソリューションを提供する戦略の一環です。

一方で、セールスフォース（CRM）は一部業績が一時的な要因に影響された可能性が指摘され、株価は4.9%下落しました。C3.ai（AI）は四半期の損失が予想を上回ったため7.3%下落しました。フィグマ（FIG）は、市場の期待値が高かったことから19.9%下落しました。

国際市場では、アジアの株価指数もウォール街の上昇を反映し、日本の日経平均株価と台湾のベンチマークは約0.8%上昇しました。上海と香港の指数はそれぞれ1.3%、1.1%下落しました。

最新の取引セッション終了時点で、SPDR S&P 500 ETFトラスト（SPY）は649.12ドル（0.81%上昇）、SPDRダウ・ジョーンズ工業株平均ETF（DIA）は457.05ドル（0.83%上昇）、Invesco QQQトラストシリーズ1（QQQ）は575.23ドル（0.92%上昇）で取引されています。