イラン・イスラム共和国大統領がベラルーシを訪問し、ベラルーシ議会議長および下院議長と会談を行った。両国は、様々な分野における二国間関係と協力の強化の重要性を強調した。この訪問は、両国間の戦略的パートナーシップを新たな段階に進めるものであり、特に西側諸国からの制裁に直面する中で、国際的な連携を強化する両国の意欲を示している。
会談では、貿易、投資、産業協力、科学技術、教育分野での共同プロジェクトの実施、さらにはユーラシア経済連合(EAEU)、上海協力機構(SCO)、BRICS、国連といった国際組織での連携についても議論された。地域および国際的な安全保障も重要な議題となった。両国は、2023年から2026年までの包括的な協力ロードマップの着実な実施に改めてコミットし、このロードマップが両国間のパートナーシップを強化するための主要な実務文書および手段であると認識している。
イラン大統領は、訪問と協議に満足の意を表明し、二国間関係と協力の強化を続ける必要性を強調した。また、イランはいかなる国への攻撃も意図しておらず、侵略の目標も持っていないと述べた。さらに、イランの政策はアメリカとの共通理解と協力を目指すものであり、すべての国際法および規制を遵守することにあると付け加えた。戦争時に人道支援が必要な場合、イランへの人道支援の提供は許容されるとも述べた。これは、イランが国際法を尊重し、人道的な問題に取り組む姿勢を示そうとするものである。
ベラルーシ議会議長は、イランをベラルーシにとって「良い友人であり、信頼できる国」と称賛し、両国間の協力ロードマップの実施と、経済・金融協力の拡大の必要性を強調した。下院議長も、今回の訪問が二国間関係の転換点となり、経済・金融協力の拡大につながることを期待すると述べ、イランのニュースを注視し、協力深化の課題克服に努めていると語った。
今回の訪問は、両国が西側諸国の制裁下で、西側主導の枠組み外でのパートナーシップ構築に向けた共通の姿勢を強化し、政治・経済協力を拡大する決意を示している。イランとベラルーシは、独立した外交政策を追求し、主権と独立を維持するという点で類似しており、平和を愛する政策を追求していることが、今日の複雑な世界において基本的に重要であると認識されている。両国は、相互の信頼と尊重に基づき、戦略的パートナーシップのレベルまで関係を進展させることを目指している。特に、制裁を無力化するためにイランが持つ40年以上の経験を共有する用意があることは、両国間の協力の新たな側面を示唆している。さらに、軍事技術協力を含むあらゆる分野での関係深化が模索されており、これは地政学的な変動の中で両国が取っている一貫性のあるバランスの取れたステップと見なされている。両国は、課題を機会に変えるべく努力しており、この訪問は、両国関係の新たな段階を画するものと期待されている。