EU国防相、停戦後のウクライナ国内での軍事訓練ミッション拡大を支持

編集者: Татьяна Гуринович

欧州連合(EU)の国防相らは、ロシアとの停戦が成立した場合、ウクライナ国内でのEU軍事訓練ミッションの拡大を支持する意向を表明しました。これは、ウクライナに対する将来的な安全保障上の保証を強化する取り組みの一環であり、欧州の安全保障戦略における重要な一歩と位置づけられています。

EUの外交政策責任者であるカヤ・カッラス氏は、この拡大案について「広範な支持がある」と述べ、EUがウクライナの防衛能力強化に積極的に貢献する姿勢を示しました。現在、EUは加盟国各地でウクライナ兵士への訓練を実施しており、これまでに8万人以上の兵士が訓練を受けてきました。このミッションは2022年から続いており、紛争の状況に合わせてプログラムが調整されてきました。今回の提案は、この訓練活動をウクライナ領内で行うことで、より実践的かつ効果的な支援を目指すものです。

この計画の実行には全てのEU加盟国27カ国の全会一致による承認が必要ですが、ハンガリーが過去にEUの軍事支援拡大に反対票を投じた経緯もあり、外交的な調整が不可欠となる可能性があります。ポーランドは訓練支援には賛同しているものの、ウクライナ国内での直接的な関与ではなく、ポーランド国内での訓練継続や兵站支援に重点を置く意向を示しています。

この動きは、欧州の防衛能力を抜本的に強化することを目指す「レディネス2030」構想とも連動しています。欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長が2025年3月に提案したこの構想は、防衛インフラへの投資を促進するために最大8,000億ユーロの動員を目指すものです。今回の訓練ミッション拡大の支持は、欧州が自らの安全保障に対する責任をより強く自覚し、具体的な行動に移していることを示しています。

2025年8月28日には、キーウへの大規模なロシアによる空爆が発生し、EU代表部を含む施設が被害を受けました。このような攻撃は、ウクライナが直面する継続的な脅威と、欧州全体の安全保障環境の複雑さを示唆しています。このような状況下で、EUがウクライナの防衛能力を強化し、将来の安定に向けた基盤を築こうとする姿勢は、困難な状況を乗り越え、より強固な未来を築くための共同の努力を象徴しています。

ソース元

  • Българска Телеграфна Агенция

  • Reuters

  • AP News

  • Euractiv

  • Wikipedia

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