欧州議会、コロンビアのFARC分派、ELN、太陽のカルテルをテロ組織に指定へ

編集者: Татьяна Гуринович

欧州議会は、コロンビアで活動するFARC分派、コロンビア民族解放軍(ELN)、および太陽のカルテルをテロ組織として指定する決議を採択しました。この決定は、コロンビア国内の暴力増加と地域全体の安全保障への影響を考慮したものです。

決議は355票の賛成、153票の反対、15票の棄権で可決されました。この指定は、これらの組織に対する国際的な連携を強化する一方で、コロンビア国内の和平交渉や複雑な状況に影響を与える可能性があります。

欧州のネットワークOIDHACOのコーディネーターであるヴィンセント・ヴァイリーズ氏は、この指定が将来の交渉を妨げる可能性があると懸念を表明しています。過去には、EUがFARCとの交渉を支援するのに時間がかかったのは、彼らがテロ組織に指定されていたためであり、「テロリストとは交渉しない」という考え方が根底にあったと指摘しました。

一方、コロンビア太平洋地域調整会議(CRPC)のコーディネーターであるヘスス・アルベイロ・パッラ氏は、これらの組織をテロリストと呼ぶことは偽善的であり、彼らは現在麻薬密売を支援するコロンビアの政治部門によって生み出されたものであると述べています。交渉を中止することは、地域社会にとって全面戦争を意味するとも付け加えています。

太陽のカルテルは、ベネズエラの軍や政府高官が関与する麻薬密売組織とされており、その起源は1990年代初頭に遡るとも言われています。近年、米国は太陽のカルテルをテロ組織として指定し、ニコラス・マドゥロ大統領との関連も指摘しています。

ELNは1960年代から活動する左翼ゲリラ組織であり、コロンビアとベネズエラの両方で活動しています。 FARC分派は、2016年の和平合意を拒否した元FARC構成員からなり、麻薬密売や違法採掘で活動資金を得ています。 これらのグループは、コロンビア国内の治安状況を悪化させており、多くの地域で紛争の原因となっています。

欧州議会の今回の決定は、コロンビアにおけるテロ対策と和平プロセスという、二つの重要な課題に対する欧州連合の姿勢を明確に示すものです。この指定が、地域における安定と人々の安全にどのように貢献していくのか、今後の動向が注目されます。

ソース元

  • Deutsche Welle

  • Reuters

  • Cadena SER

  • Huffington Post España

  • Vanguardia

  • Diario Libre

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