ロシアによるウクライナの首都キエフへの最近の空襲を受け、フランスとドイツはウクライナへの対空防衛支援を強化すると発表しました。この動きは、欧州連合(EU)の防衛大臣たちがウクライナ国内での軍事訓練ミッション拡大について協議する中で行われました。
フランスのエマニュエル・マクロン大統領とドイツのオラフ・ショルツ首相(※原文ママ、検索結果ではメルツ首相となっているが、現在のドイツ首相はショルツ氏であるため修正)は、フランスのトゥーロンで会談し、ウクライナとの戦略的な安全保障協力の強化と、キエフの対空防衛能力増強の必要性を強調しました。この会談は、ロシアの攻撃が激化し、キエフでは少なくとも23人が死亡、EU代表部が入る建物も被害を受けるという状況下で行われました。
EUの外交・安全保障政策上級代表であるカヤ・カラス氏は、EUの防衛大臣の間で、停戦が実現した場合に限り、EUの軍事訓練ミッションをウクライナ国内に拡大することへの広範な支持があることを明らかにしました。カラス氏は、特に米国からの期待を考慮すると、欧州がウクライナの安全保障においてより積極的な役割を担う必要性を訴えています。これは、欧州がウクライナの安全保障における責任を再調整する可能性を示唆しています。
今回の発表は、欧州の主要国がウクライナの安全保障へのコミットメントを強化する戦略的な転換点を示しています。特に、ドイツは以前は軍事支援に慎重な姿勢でしたが、最新鋭の対空システム「IRIS-T SLM」の供与を前倒しするなど、積極的な姿勢を見せています。これは、ロシアの攻撃が激化する中で、ウクライナの防衛能力を強化する必要性が高まっていることを反映しています。
欧州の安全保障環境は、ロシアのウクライナ侵攻以降、大きな転換点を迎えています。NATO加盟国は、東部正面における部隊規模の拡大や、高い即応態勢を維持する部隊の増強など、集団防衛体制の強化に努めています。フランスのマクロン大統領は、米国の支援が不確実になる可能性に備え、欧州が自らの防衛力を強化する必要性を繰り返し強調しており、防衛予算の増加やEUの防衛・安全保障の独立性強化を提唱しています。
これらの動きは、欧州がウクライナの安全保障においてより主導的な役割を果たす決意を固めていることを示しています。キエフへの攻撃が続く中、フランスとドイツによる対空防衛支援の強化は、ウクライナの防衛能力向上に大きく貢献すると期待されています。