中国の宇宙服「飛天」、設計寿命を大幅に超え20回の船外活動を達成

編集者: Tetiana Martynovska 17

中国の宇宙服「飛天」Bが、設計上の寿命を大幅に上回り、20回目の船外活動(EVA)を成功裏に完了しました。これは、2025年8月15日に行われた神舟20号ミッションの3回目の船外活動中に宇宙飛行士の陳東氏が着用したものです。この成果は、中国の宇宙服が4年間で20回の船外活動をサポートした最初の事例となります。

当初、「飛天」宇宙服は、軌道上で3年間の使用寿命と、少なくとも15回の船外活動をサポートするように設計されていました。しかし、この「飛天」Bは、その性能と信頼性の高さを証明し、当初の期待を大きく超える活躍を見せています。この宇宙服は、これまでに11人の宇宙飛行士が8回の有人宇宙ミッションで使用しており、その汎用性の高さを示しています。

中国宇宙飛行士研究訓練センターによると、「飛天」Bは、中国の宇宙ステーションで初めて、正式な軌道上での寿命評価と延長使用が行われた飛行品です。この実績は、宇宙服の耐久性と信頼性における中国の技術的進歩を浮き彫りにしています。

さらに、2025年7月には、改良された「飛天」宇宙服のDおよびEモデルが、天舟9号補給船によって宇宙ステーションに届けられました。これらの新しい宇宙服は、過去のデータに基づき、使用寿命の延長と性能の向上が図られています。新しいモデルは、4年間の軌道上寿命または20回の船外活動をサポートするように評価されています。

「飛天」宇宙服は、中国の宇宙探査努力において不可欠な要素であり、宇宙飛行士の安全とミッションの効率性を確保しています。当初の予想をはるかに超える性能を発揮したことは、中国の宇宙服技術の進歩を強く示唆しています。この成功は、将来の月面ミッションに向けた「望宇」宇宙服の開発にも貢献しており、中国の宇宙開発における継続的な革新を示しています。

陳東宇宙飛行士は、今回の船外活動で自身の船外活動回数を6回に伸ばし、中国人宇宙飛行士の中で最多となりました。神舟20号のクルーは、宇宙ステーション滞在期間の半分を終え、様々な科学実験で着実に進歩を遂げています。今後は、宇宙生命科学、微小重力基礎物理学、宇宙材料科学、宇宙医学、先進航空宇宙技術などの分野における研究と技術試験に注力する予定です。

ソース元

  • SpaceDaily

  • People's Daily Online

  • Global Times

  • Orbital Today

  • CGTN

  • Wikipedia: Feitian space suit

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