ヒュンダイ、CRATERコンセプトSUVを2025年オートモビリティLAで世界初公開へ

現代自動車（ヒュンダイ）は、新型コンパクトオフロードSUVコンセプト「CRATER（クレーター）」を、2025年11月20日（木）にロサンゼルスで開催される「AutoMobility LA 2025」にて世界初公開する準備を進めている。このグローバルデビューは、ロサンゼルス・コンベンション・センターで太平洋標準時午前9時45分から予定されているプレスコンファレンスにて行われ、世界中にライブストリーミング配信される予定だ。

このCRATERコンセプトは、ヒュンダイのアドベンチャー志向の車両へのコミットメントを体現するものであり、タフネスと走破性を追求したデザインスタディとして位置づけられている。このコンセプトカーは、極限の自然環境からインスピレーションを得ており、カリフォルニア州アーバインにあるヒュンダイ・アメリカ・テクニカル・センター（HATCI）で構想された。CRATERコンセプトは、既存のXRT量販モデル、具体的にはIONIQ 5 XRT、SANTA CRUZ XRT、そして新型PALISADE XRT PROが持つ精神性と堅牢性を増幅させるように設計されている。

XRTトリムは、2022年モデルイヤーのTucsonとSanta Feで導入され、2023年には3列シートのPalisade、2024年にはSanta Cruzピックアップにも拡大された経緯がある。XRTモデルは、トヨタRAV4 Edgeやフォルクスワーゲン・アドベンチャーグレードといった競合に対抗する、タフな外観の特別仕様車として展開されている。コンセプトカーのデザインは、短いオーバーハング、角張ったフェンダー、そしてごつごつしたタイヤといった、堅牢な外観的特徴を際立たせている。このようなデザイン要素は、同社がオフロードデザイン言語の探求を継続していることを示唆している。

現時点では、パワートレインの仕様など、具体的な技術的詳細は現代自動車から公表されていない。しかし、このCRATERコンセプトは、ヒュンダイのオフロード性能とデザイン革新における進歩を具体的に示すものと見なされている。この発表は、同社がアドベンチャー志向のSUVセグメントを拡大し、将来の方向性を示す重要な一歩となる。

AutoMobility LA 2025は、ロサンゼルス・コンベンション・センターを拠点とし、11月20日のプレス・業界関係者向けデーに続き、11月21日（金）から11月30日（日）まで一般公開される。車両は、AutoMobility LA 2025のメディアデー期間中、および一般公開期間を通じて展示される予定だ。自動車愛好家や一般の来場者は、11月21日から11月30日まで、ロサンゼルス・オートショーの一般公開日にCRATERコンセプトを直接見ることができる。

このイベントは、単なる車両発表の場に留まらず、Cox Automotiveが提供するメインステージでの基調講演や、HondaとLA28の提携を探るパネルディスカッションなど、モビリティの未来に関する議論の場ともなる。また、このショーでは、Scout MotorsがScout TerraおよびScout Travelerコンセプトを初公開するなど、他の注目すべき発表も予定されている。CRATERコンセプトのデビューは、ヒュンダイがタフネスと実用性を両立させた次世代アドベンチャービークルのビジョンを提示する、2025年ロサンゼルスにおける自動車業界の節目となる。