「ハンターズ・フィーディング・ミシガン」プログラム、鹿肉寄付で過去最高を達成

ミシガン州全域の食料支援を目的とする「ハンターズ・フィーディング・ミシガン（Hunters Feeding Michigan）」プログラムは、新たな年間記録を樹立しました。9月30日に終了した会計年度において、合計140,000ポンドもの鹿肉がフードバンクへ寄付されました。この高品質なタンパク源の寄付量は、ミシガン州内の困窮しているコミュニティに対し、560,000食以上の食料を提供することに相当します。2007年に本格的な活動を開始したこのプログラムは、ハンター、食肉加工業者、そして慈善団体間の連携を調整しています。

2007年の設立以来、この取り組みを通じて、合計で300万食を超えるタンパク質が困窮者へ届けられてきました。天然資源局（DNR）のプログラム専門家であるジョー・プレスグローブ氏は、獲物を分かち合おうとするハンターの数が年々増加していると指摘しています。彼はまた、必要不可欠なタンパク質を提供したことに対し、フードパントリーから感謝の手紙を定期的に受け取っていると述べています。このプログラムの運営資金は、ハンターや釣り人がライセンス購入時に行う任意の寄付によって賄われており、これにより鹿肉の加工費用がカバーされています。

「ハンターズ・フィーディング・ミシガン」の仕組みは、寄付者であるハンター、加工業者、そしてフィーディング・アメリカのネットワークを結びつけています。ハンターは、提携している加工業者に無料で捕獲した獲物を持ち込み、加工を依頼することができます。その後、DNRの主要なパートナーであるミシガン州フードバンク評議会（FBCM）が、そのネットワークを活用して加工された鹿肉を分配します。1984年に設立された非営利団体（501(c)(3)）であるFBCMは、州内全83郡を網羅する7つの地域フードバンクを管理・運営しています。

この取り組みは、州内で食料不安が増加している現状を鑑みると、特に重要性を増しています。2024年版「Map the Meal Gap」報告書（2022年のデータに基づく）によると、ミシガン州全体の食料不安率は14.2%に達し、これは140万人以上の住民に影響を与えています。FBCMのサービス地域では、この数値は13.6%であり、前年比で28.6%の増加を示し、全ての郡で飢餓人口の増加が記録されています。特に憂慮すべきは、子どもの食料不安レベルが52.5%も急増している点です。このプログラムによって提供されるタンパク質は、フードバンクにおいて最も必要とされている品目の一つです。

DNRは、州の住民や訪問者に対し、ライセンス購入時に金銭的な寄付を検討するよう呼びかけています。わずか3ドルの寄付で、4人以上のミシガン州住民に鹿肉の一食分を提供することが可能になります。また、FBCMは、この栄養価の高い食材のより広範な消費を促進するため、鹿肉の調理法やヒントを記載したレシピなどの情報資料も提供しています。