歴史的戦争ドラマ「120人の勇者」が2025年11月21日に公開決定

歴史的戦争ドラマ『120人の勇者』（原題：120 Bravehearts）の公開日が、正式に2025年11月21日と発表されました。ラジュニシュ・ガイ監督が手掛けた本作は、インドの歴史上、最も重要かつ英雄的な軍事作戦の一つに基づいています。Excel EntertainmentとTrigger Happy Studiosが制作に携わっており、この映画は1962年11月18日に発生した戦いの63周年を記念するものです。

物語の中心となるのは、1962年の印中戦争下で繰り広げられたレザン・ラ峠の戦いにおける、驚くべき英雄的行為です。主演のファルハーン・アクタルは、インド最高の軍事勲章であるパラム・ヴィール・チャクラを死後に授与されたシャイタン・シン・バティ少佐を演じます。シン少佐が指揮を執ったのは、クマオン連隊第13大隊の「チャーリー」中隊でした。この中隊は主にアヒール共同体出身の120名の兵士で構成されていました。

彼らが防衛線を敷いたのは、チュシュル戦域の標高約16,000フィート（約5,000メートル）に達する高地でした。この少数精鋭の部隊は、中国人民解放軍の約3,000名という圧倒的な兵力に対し、勇敢に立ち向かいました。この戦いは、インド軍の不屈の精神を示す象徴的な出来事として語り継がれています。

特に焦点が当てられるのは1962年11月18日の出来事です。120名のインド兵は、摂氏マイナス25度にも達する極寒の環境下で、敵の猛攻を7波にわたって耐え抜きました。シン少佐は重傷を負いながらも、防御陣地の指揮を執り続け、その類まれなるリーダーシップを発揮しました。激しい戦闘の結果、インド側は114名の犠牲者を出しましたが、中国軍に対しては1,300名以上の死傷者を出したと推定されています。この壮絶な撮影は、ラダックの高地で行われました。

本作は2025年11月21日に全国で劇場公開される予定ですが、同日には第56回ゴア国際映画祭でもガラ・プレミア上映が行われます。ファルハーン・アクタルにとって、この作品は俳優として初めてIMAXフォーマットで公開される記念すべきプロジェクトとなります。インドの若者たちに、この不滅の勇気を伝える重要な作品となるでしょう。

レザン・ラでの戦いは、兵力差がいかに絶望的であっても、決死の覚悟と卓越した指揮官の下で、歴史を動かすことが可能であることを証明しました。この映画化により、当時の兵士たちの献身と犠牲が、新たな世代に深く刻まれることが期待されます。