第2回バグダッド映画祭が2025年9月15日から21日にかけてイラクの首都で開催され、チュニジアが名誉ゲスト国として称えられました。この映画祭ではチュニジア映画界の才能が紹介され、特にドキュメンタリーと短編映画部門で高い評価を受けました。
ヒンド・メデブ監督のドキュメンタリー映画「スーダン、リメンバー・アス（Soudan ya Ghali）」は、最優秀ドキュメンタリー賞を受賞しました。この作品はスーダンの革命とその後の複雑な状況を深く掘り下げており、メデブ監督は2019年のスーダンでの活動を通じて、正義と自由を求める若者たちの姿を捉えました。本作はフランス、チュニジア、カタールで制作され、2024年のヴェネツィア国際映画祭でワールドプレミア上映されました。
また、サハル・アチ監督の短編映画「アル・ハファ（Al Hafa）」は、短編映画部門で審査員特別賞を受賞しました。この受賞は、新進気鋭のチュニジアの才能が国際的な舞台で認められたことを示しています。
映画祭では、これらの受賞作品に加え、チュニジアの過去と現在の重要な作品が上映され、イラクの観客にチュニジア映画の多様な魅力を紹介しました。映画祭は、チュニジア、イラク、そしてアラブ諸国の映画製作者たちが集う知的フォーラムも設け、チュニジア映画の経験や地域的・国際的な影響力について活発な議論が交わされました。
イラク芸術家組合が主催するバグダッド映画祭は、映画文化の振興と映画製作者の支援を目的としています。第2回となる今回は、423本の応募作品の中から選ばれた67本の長編、ドキュメンタリー、アニメーション作品が上映されました。チュニジアからは2本の作品がコンペティション部門に参加し、その存在感を示しました。この映画祭は、イラクの文化的な復興を象徴するイベントとしても注目されており、アラブ世界の映画界における交流と発展を促進する重要な機会となっています。