パリ・ファッションウィークにて、クリエイティブディレクターのジョナサン・アンダーソン氏が手掛けるディオール(Dior)の2026年春夏コレクションが2025年10月1日に発表されました。サステナブルファッションを重視する会場「ラ・カセール」で披露されたこのコレクションは、アンダーソン氏がディオールのヘリテージを現代的な感性で再解釈し、革新と伝統を見事に融合させたものとして、高い評価を受けています。
会場に足を運べない世界中の人々に向けて、ディオールはライブ配信による「ウォッチパーティー」を実施し、コレクションのデビューをリアルタイムで共有する機会を提供しました。このデジタル戦略は、ファッションのアクセシビリティを高め、ディオールのデジタルトランスフォーメーションへの取り組みを示すものとなりました。COVID-19パンデミック以降、デジタルファッションショーは地理的な制約を取り払い、より多くの人々がファッションイベントに参加できるようになった現代の流れを反映しています。
この注目のイベントには、ディオールのグローバルアンバサダーであるK-POPグループBLACKPINKのジスをはじめ、多くの著名人が出席し、ファッション界におけるディオールの影響力の大きさを改めて示しました。ジョナサン・アンダーソン氏は、自身のブランドJW Andersonでも知られ、ジェンダーの境界線を曖昧にし、アートとファッションの融合を追求する革新的なデザイン哲学で高く評価されています。
ディオールのサステナビリティへの取り組みも、このコレクションと共に注目されています。「ビューティー・アズ・ア・レガシー」イニシアチブを通じて、再生型農業や生物多様性の保全に力を入れており、2026年までに庭園で栽培される全ての天然原料がユニオン・フォー・エシカル・バイオトレード(Union for Ethical Bio Trade)の認証を受ける予定です。さらに、2028年までに包装材からバージン化石プラスチックを排除することを目指しています。
今後、ディオールは2026年3月に開催されるパリ・ファッションウィークで秋冬コレクションを発表する予定です。この新たなコレクションは、アンダーソン氏がディオールの伝統をどのように進化させていくのか、さらなる期待を集めています。