パキスタン洪水、避難者12万人超:インダス川流域で水位上昇、被害拡大(9月7日現在)

編集者: Tetiana Martynovska 17

パキスタンのシンド州では、インダス川沿いの地域で深刻な洪水が発生しており、9月7日現在、12万1千人以上の住民が避難を余儀なくされています。インダス川の水位は主要な堰で記録的な流入量を示しており、トリムム堰では43万6651キューセックの流入が報告されています。当局は水位の変動を注意深く監視しており、セーワンの河川沿いの地域では住民に避難命令が出されています。

全国的に見ると、国家災害管理庁(NDMA)は、モンスーンによる雨と洪水に関連する死者数が相当数に上ることを確認しています。特にハイバル・パクトゥンクワ州では最も多くの死者が出ており、全国では7,848棟の家屋が損壊し、6,180頭の家畜が失われたと報告されています。さらに、イスラマバードとパンジャーブ州北部では、強い気象システムの影響で大雨や雷雨が予想されており、都市型洪水のリスクが高まっています。住民には注意と安全ガイドラインの遵守が呼びかけられています。

悲劇的なことに、避難中にボートが転覆する事故がムルタン地域で発生し、強流により5人が死亡しました。米国は、この困難な時期にパキスタンを支援するため、人道支援物資を派遣しました。これにはテント、排水ポンプ、発電機などが含まれており、6便の支援物資が予定されています。

今回の洪水は、パキスタンの農業にも壊滅的な打撃を与えています。パンジャーブ州では130万エーカー以上の農地が浸水し、農作物に数十億ルピーの損失が出たと推定されています。パンジャーブ州全体では、4,100以上の村が影響を受け、200万人以上が避難しています。専門家は、こうした異常な豪雨の頻度と強度の上昇は、気候変動の影響と強く関連していると指摘しており、パキスタンが温室効果ガス排出量の少ない国でありながら、気候変動の影響を最も受けている国の一つであるという不均衡な状況が浮き彫りになっています。この状況は、自然災害への適応と、より強靭なインフラ整備の必要性を改めて示しています。

ソース元

  • The Express Tribune

  • Over 121,000 Evacuated in Sindh as Floods Threaten Major Barrages

  • US sends humanitarian relief to Pakistan’s flood-hit areas

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