コロンビア川沿いのレクリエーションエリアで、シアノバクテリア(藍藻)による有害藻類ブルーム(HABs)の発生が増加しており、人間と動物の両方に健康上のリスクをもたらしています。ベントン・フランクリン保健地区(BFHD)は、レスリー・グローブス・スイム・ビーチおよびハワード・エイモン公園で、レクリエーションの閾値を下回るレベルの毒素を検出しましたが、水処理場の取水口は安全です。しかし、特にペットの飼い主には注意が呼びかけられています。
これらのブルームは、特に高温と低水位の条件が揃うと、急速に成長するシアノバクテリアによって引き起こされます。世界的にHABsの頻度と期間が増加しており、コロンビア川のダムによる流れの遅延や水温の上昇も、これらのブルームを悪化させる要因となっています。2021年の秋には、コロンビア川沿いの地域で犬が有毒藻類に曝露して死亡する事例が発生し、地域社会に警鐘を鳴らしました。これらの藻類は、水温が20〜25℃以上になると活発になり、特に富栄養化(栄養塩が多い)した水域で発生しやすくなります。BFHDは、5月以降コロンビア川の水質検査を実施しており、7月22日に採取されたサンプルでは、レスリー・グローブス・スイム・ビーチとハワード・エイモン公園で汚染が確認されました。検出された毒素量は、レクリエーションに有害とされる閾値を下回っていましたが、有毒藻類のシーズンが始まっていることを示す注意信号となっています。このシーズンは通常8月中旬に始まり、9月にピークを迎え、10月まで続くことがあります。BFHDは、8月11日に次のサンプリングを予定しており、結果は随時公表されます。
専門家によると、有毒藻類ブルームは、肥料、動物の糞尿、廃水、洗剤、雨水、自動車、発電所、ペットの排泄物などの栄養塩汚染によって引き起こされます。また、気候変動による水温の上昇や、ダムによる水の流れの遅延もブルームの発生を助長します。これらのブルームは、水質、生態系の安定性、飲料水の供給、公衆衛生に影響を与える可能性のある毒素を生成します。特に犬は、その体の小ささと汚染された水を飲む可能性から、有毒藻類に対して非常に脆弱です。人間への影響としては、唇のしびれ、指先のピリピリ感、めまいなどが報告されており、重篤な場合は死に至る可能性もあります。
BFHDは、地域住民に対し、水辺での活動時には藻類の発生に注意を払い、疑わしい場合は水に入らないように呼びかけています。特にペットが藻類を摂取したり、藻類が付着した水に触れたりしないよう、細心の注意が必要です。万が一、ペットが体調を崩した場合は、直ちに獣医師に連絡することが推奨されています。また、健康な状態を保つためには、水辺から離れるだけでなく、摂取する情報にも注意を払い、ポジティブな情報源を選ぶことが、心身の健康を維持する上で重要となります。