カラチ、モンスーン豪雨で甚大な被害

編集者: Tetiana Martynovska 17

パキスタンの主要都市カラチは、2025年9月8日頃から断続的に続く記録的なモンスーン豪雨により、深刻な洪水被害に見舞われています。ベンガル湾の低気圧がもたらした大雨は、マリル川とリヤリ川の氾濫を引き起こし、主要幹線道路であるM-9モーターウェイを含む広範囲が水没しました。これにより、市民生活と交通網に甚大な混乱が生じています。

この異常な降雨は、インドのマディヤ・プラデーシュ州に端を発し、ラジャスタン州を経由してシンド州南東部に移動した低気圧システムが、タルパルカーン地域で発達したことに起因しています。このシステムがシンド州全域に強いモンスーン気流を送り込み、カラチでは記録的な降雨となりました。特にスージャニ・タウンでは、過去24時間で129.8mmという最も多い降雨量を観測しました。

現在、パキスタン陸軍、レンジャーズ、レスキュー1122、および地区行政当局が連携し、懸命な救助活動を展開しています。サアディ・タウンなどの浸水地域では、住民の避難が順調に進められています。シンド州地方災害管理庁(PDMA)のサルマン・シャー事務局長は、「リヤリ川とマリル川沿いの地域が最も雨による被害を受けている」と述べ、PDMAチームとレスキュー1122の要員約400名が救助活動に従事し、これまでに325人が救助されたと報告しています。カラチ市長のムルタザ・ワハブ氏も被災地を視察し、状況の深刻さを訴えています。

シンド州地方災害管理庁は、州全域で非常に高い洪水と豪雨の可能性を警告しており、グドゥ地点でのインダス川の水位も非常に高くなると予測されています。これを受け、カラチ市当局は雨による緊急事態を宣言し、道路の清掃や排水システムの復旧に努めています。安全上の懸念から、カラチ市内の全ての学校は閉鎖されました。関係当局は警戒を怠らず、被害の軽減と市民の安全確保に向けてあらゆる手段を講じていますが、今後も雨の予報が出ており、状況は依然として予断を許しません。

ソース元

  • The Frontier Post

  • Heavy rain likely to create urban flooding in Karachi: Met Office

  • Sindh braces for major calamity?

  • Karachi Faces Urban Flooding Alert for September 2025 Rains

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