コロンビア南部に位置するラ・イソル・デ・ラ・コロータは、ラムサール条約登録湿地であるラ・コチャ湖の一部を成す、小さながらも極めて重要な自然保護区です。この島は、コロンビアで最も小さな保護区でありながら、地域の生態系において不可欠な役割を担っています。島の面積は約12ヘクタール(他の情報源では16ヘクタール)です。
島内には、全長200メートルの「エルトトラル」と呼ばれる遊歩道が整備されており、訪問者は水辺の環境を間近に観察することができます。このユニークな生息地は、約65種もの留鳥および渡り鳥の宝庫であり、特に10月から4月にかけては、様々な鳥たちの姿を観察するのに最適な時期となります。ここでは、スズメやツグミのような陸鳥から、コチドリや様々なカモといった水鳥まで、多様な種が生息しています。
コロンビア国立自然公園局による継続的な保全活動の結果、島内のアンデス山脈特有の森林は目覚ましい再生を遂げました。この保護区は、地域の教育機関との連携による環境教育や研究活動の拠点としても機能しています。
ラ・イソル・デ・ラ・コロータは、その豊かな生物多様性から、
鳥類学的な観点からは、この湿地は渡り鳥にとっても重要な中継地となっています。毎年、北米から数百万羽の鳥が南米へと渡るルート上にあり、コロンビアはその重要な休息地の一つとなっています。特に10月には、渡り途中のタカやハヤブサがコロンビアの空を彩ります。この地域では、カモ、サギ、カモメ、インコ、ツバメなどが含まれます。これらの鳥たちは、アメリカ大陸を横断する渡り鳥にとって、生命線ともいえる生息地を提供しています。
ラ・コチャ湖自体も、コロンビアで2番目に大きい内陸水域です。この湖には約15億5400万立方メートルの水が含まれており、主要な水資源としての重要性が強調されています。
訪問者は、島の繊細な自然環境を尊重し、許可された担当者の指示に従って探索することが推奨されます。訪れる際には、適切な服装、虫除けスプレー、日焼け止め、歩きやすい靴、そしてバードウォッチングのための双眼鏡を持参すると良いでしょう。この島は、自然の営みが織りなす調和と、生命の息吹を感じられる貴重な場所です。さらに、ラ・コチャ湖はプトゥマヨの先住民コミュニティや伝統的なヒーラーにとって重要なエネルギー源と認識されており、その深い文化的・精神的意義が強調されています。