中国株、外国からの資金流入で10年ぶり高値更新

編集者: Olga Sukhina

8月20日、中国の株式市場は、2015年以来となる水準まで上昇し、10年ぶりの高値を記録しました。この株価上昇は、外国投資家の中国経済に対する信頼感の高まりと、市場への継続的な資金流入によって支えられています。

上海総合指数は同日、前日比1.04%上昇し3,766ポイントに達しました。これは過去1ヶ月で5.80%、前年同月比では31.84%の上昇となり、市場全体の活況を示しています。中国政府による過度な競争抑制策や地政学的な緊張緩和も、この上昇トレンドに追い風となっています。

2025年前半には、適格国内機関投資家(QFII)制度を通じて、約70社以上の中国A株企業に約68億元(約9億5000万ドル)が投資されました。これらの投資は、自動車、製薬、食品・飲料といった幅広いセクターに分散されています。QFII制度は、外国投資家が上海および深圳取引所の人民元建て「A株」に投資することを可能にし、人民元の国際化を促進する役割も担っています。

市場関係者からは、中国経済の回復と成長見通しに対する投資家の楽観的な見方が上海総合指数の上昇を牽引しているとの声が上がっています。アナリストは、マクロ経済データが必ずしも強くない中でも、政策主導の国内資産再配分と構造的なリバランスが市場の上昇を支えていると指摘しています。また、2025年に入ってから200以上の投資信託が設立され、その70%以上が株式に焦点を当てており、これらの新たな資金が市場の強さを支えています。

中国経済は2025年前半に5.3%の成長を達成しており、政府目標に沿った堅調な推移を見せています。不動産市場の調整や一部経済指標の鈍化といった課題は依然として存在しますが、外国投資家は中国経済がこれらの困難を乗り越える能力と将来的な成長ポテンシャルに期待を寄せています。特に、テクノロジーや消費関連セクターへの投資意欲は高く、市場の多様な成長機会を示唆しています。

この株価上昇は、中国経済の構造的な変化と、外国からの投資を呼び込むための制度整備が進んでいることを示唆しています。今後も中国株式市場は、国内外の投資家にとって魅力的な投資先であり続けると考えられます。

ソース元

  • news.cgtn.com

  • Qualified Foreign Institutional Investor - Wikipedia

  • SSE Composite Index - Wikipedia

  • China's Stock Index Gains Most in 3 Weeks - Trading Economics

  • China Stocks Fall for 5th Day - Trading Economics

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