Alphabet(Googleの親会社)は、持続可能なビットコインマイニングおよびAIインフラ企業であるTeraWulfへの投資を大幅に拡大しました。新たに14億ドルの資金提供により、AlphabetのTeraWulfへの出資比率は14%となり、同社にとって最大の株主となりました。
TeraWulfは最近、AIクラウドプラットフォームであるFluidstackと提携し、新しいデータセンター「CB-5」を建設することを発表しました。この施設は160MWの容量を追加し、2026年後半に稼働を開始する予定です。この拡張により、TeraWulfとFluidstackの合計容量は360MWを超え、最大160億ドルの収益を生み出す可能性があります。
TeraWulfのCEOであるポール・プルーガー氏は、この拡張の戦略的重要性を強調し、次世代AIインフラの主要な金融支援者としてのGoogleとのパートナーシップの深化を指摘しました。この動きは、ビットコインマイニング業界が収益源を多様化し、AIおよび高性能コンピューティング(HPC)分野への進出を図るという、より広範な業界トレンドを反映しています。
Iris Energy、BitDigital、Hive、Hut8、Core Scientificといった他のマイニング企業も同様の戦略を採用しており、AIインフラへの需要の高まりに対応しています。TeraWulfのCB-5データセンターの建設には、MWあたり800万ドルから1000万ドルと推定されており、同社の積極的な成長戦略を示しています。
この提携は、TeraWulfのゼロカーボンインフラストラクチャに対する強力な信頼の証であり、同社のレイク・マリナー・キャンパスの拡張性と持続可能性を浮き彫りにしています。このキャンパスは、AIワークロードに最適化されており、デュアル345kV送電線、クローズドループ水冷、超低遅延ファイバー接続を備えています。これらの特徴により、高密度で液体冷却されたAIコンピューティングに理想的な環境を提供し、Fluidstackのようなパートナーを引きつけています。
この投資は、AIとコンピューティングの分野におけるAlphabetの戦略的関与をさらに深めるものであり、TeraWulfが次世代のデジタルインフラストラクチャの提供において重要な役割を果たすことを示唆しています。両社は、さらなる容量拡張についても協議を進めており、このパートナーシップが今後も進化していくことが期待されています。