オークランドを拠点とするMuttley's Estate社は、犬と猫のために特別に開発されたユニークなノンアルコール飲料シリーズを発表しました。これは、ペットの飼い主たちが、リラックスの瞬間を共有し、ペットの幸福と自身の余暇を調和させたいという高まる願望を反映した製品です。創業者の愛犬にちなんで名付けられた同社は、「ソヴィニヨン・バーク（Sauvignon Bark）」、「パーノ・ノワール（Purrno Noir）」、そして「シャンポーニュ（Champawgne）」といった製品を市場に投入しています。
これらの飲料の核となる成分は、地元で栽培された天然のコシャミント（Catnip）です。コシャミントは、猫のおよそ3分の2の気分を向上させることが知られており、犬の不安を鎮める効果も期待されています。同社の製品は、アルコールを一切含まない、ペットのストレス軽減を目的とした機能的かつ自然なソリューションとして位置づけられています。コシャミントの濃度は「銘柄」によって異なり、例えば「シャンポーニュ」のような軽いタイプは猫に好まれやすく、より濃厚なブレンドは犬の間で人気を集めています。
発売から1年足らずで、同社はニュージーランド国内市場で目覚ましい成功を収めました。現在までに、動物病院やペットショップを含む40以上の小売店と契約を結んでいます。この国内での成功を足がかりに、Muttley's Estateは国際的な拡大という野心的な計画を進めています。同社は、世界中の動物愛好家に製品を届けるため、アメリカ合衆国、オーストラリア、そして日本の市場を積極的にターゲットとしています。海外の販売代理店を見つけるため、同社はニュージーランド貿易経済促進庁（New Zealand Trade and Enterprise）と協力体制を敷いています。
この革新的なアプローチと製品の品質は、業界内で高く評価されています。Muttley's Estateは、2024年の国際ペットワインアワード（International Pet Wine Awards）において、「最優秀ペット飲料メーカー」の栄誉に輝きました。さらに、同社の製品である「シャンポーニュ」は、そのカテゴリーで最高のワインとして特別に表彰されました。この受賞は、人間の儀式を模倣しつつ、動物向けに調整されたプレミアム製品に対する市場の受容性が高まっていることを裏付けており、ペットの擬人化という世界的なトレンドに合致するものです。
コシャミントの利用は、ニュージーランドの園芸分野にも新たな可能性をもたらしています。ディレクターのジョン・ロバーツ氏（John Roberts）は、コシャミントが地元の環境でよく育つ丈夫な作物であり、輸出部門の多様化に貢献できる可能性があると指摘しました。加えて、同社は食品技術者と協力し、人間が摂取することを目的とした製品にコシャミントを使用する可能性についても、現在、研究と試験を進めています。