8月13日は国際左利きの日であり、犬にも人間と同様に「利き足」が存在することが科学的に示されています。この犬の「側性化」と呼ばれる現象は、脳の機能的な左右差と深く関連しており、犬の行動や学習能力に影響を与えることが研究で明らかになっています。
犬の脳は人間と同様に左右の半球が異なる機能を担っており、一般的に左脳はポジティブな感情やルーティンに、右脳は新しい刺激への反応や空間認識に関わるとされています。そのため、右足をよく使う犬(右利き)は左脳が優位で、慣れた環境で自信を持ち集中力がある傾向が見られる一方、左足をよく使う犬(左利き)は右脳が優位で、より繊細で直感的な性質を持つ可能性が指摘されています。研究によると、犬の約74%に利き足があり、そのうち約58%が右利き、約42%が左利きであるという結果が出ています。また、オスは左利き、メスは右利きになる傾向がやや強いという性差も報告されています。
愛犬の利き足を見つけるには、おもちゃをどちらの足で掴むか、立ち上がる際にどちらの足を先に踏み出すか、低い家具の下におやつを隠してどちらの足で取り出そうとするかなどを観察する簡単なテストがあります。これらのテストを繰り返し行うことで、より正確な結果を得ることができます。犬の利き足を知ることは、彼らの個性、感情の表れ方、学習スタイルをより深く理解するための一歩となります。例えば、左利きの犬は新しい状況に敏感に反応する可能性があるため、ポジティブな強化を多く用いたアプローチが有効かもしれません。一方、右利きの犬はアジリティのような活動で能力を発揮しやすい可能性があります。この知識は、愛犬の才能を伸ばし、より調和のとれた関係を築くための貴重な手がかりとなります。
犬の利き足の特性を理解することは、彼らの行動の背後にある脳の働きを垣間見る機会を与えてくれます。このユニークな特性を認識し、尊重することで、私たちは愛するパートナーとの絆をさらに深め、共に成長していくことができるでしょう。