2025年7月26日、オーストラリアのジーロングで、英国とオーストラリアはAUKUS協定の枠組み内で、50年間の潜水艦協定を締結しました。この協定は、両国間の防衛協力を強化し、特に原子力潜水艦プログラムの共同開発に焦点を当てています。
英国のジョン・ヒーリー国防大臣とデイヴィッド・ラミー外務大臣は、オーストラリアのリチャード・マルズ国防大臣およびペニー・ウォン外務大臣とシドニーで会談し、協定の詳細を発表しました。マルズ大臣は、「これは1901年の連邦成立以来、両国間で締結された最も重要な協定の一つです」と述べました。
この協定により、オーストラリアは米国のバージニア級原子力潜水艦を少なくとも3隻から5隻取得し、英国と共同でSSN-AUKUS型潜水艦の開発を進めることが決定しました。これにより、インド太平洋地域における安全保障の強化が期待されています。
一方、米国のドナルド・トランプ大統領は、AUKUS協定の米国の役割について再評価を行っています。米国防総省は、潜水艦建造の遅延により、オーストラリアへの潜水艦供給に影響が出る可能性があると懸念を示しています。これに対し、英国とオーストラリアの関係者は、米国の再評価を歓迎し、AUKUS協定の継続的な支持を期待しています。
この協定の締結は、両国間の防衛協力の深化と、インド太平洋地域における平和と安定の維持に向けた重要な一歩と位置付けられています。