アマゾン協力条約機構首脳会議、ボゴタ宣言採択 COP30に向けた協力強化を確認

編集者: Татьяна Гуринович

コロンビアのボゴタで2025年8月23日に開催されたアマゾン協力条約機構(OTCA)第5回首脳会議において、加盟国の首脳および代表者は、アマゾン地域の保護に向けた新たなコミットメントを盛り込んだ「ボゴタ宣言」を採択しました。この宣言は、2025年11月にブラジルのベレンで開催されるCOP30(国連気候変動枠組条約第30回締約国会議)に向けた地域協力の強化を目指すものです。

ボゴタ宣言は、2023年のベレン宣言を基盤とし、気候、森林、生物多様性、復旧、バイオエコノミー、先住民の保護、環境安全保障、制度強化といった分野での行動を具体化するための方向性を示しています。また、違法採掘や野生生物密売との闘いにおける進展も確認され、警察、司法、情報協力の地域調整の重要性が強調されました。さらに、大統領会議を組織の最高意思決定機関に格上げするための議定書改正案の推進や、常設事務局の強化へのコミットメントも盛り込まれました。特に、孤立および初期接触段階にある先住民族(PIACI)の保護を再確認し、祖先の知識と無形文化遺産の保護に努めることが強調されました。

会議では、アマゾン地域における化石燃料探査に関する議論も行われました。一部の国や市民社会からは化石燃料への依存からの脱却と公正なエネルギー移行の必要性が訴えられましたが、宣言には化石燃料に関する具体的な言及はありませんでした。これは、地域経済の化石燃料への依存と、経済的利益と環境保護とのバランスを取る上での複雑な課題を反映しています。

COP30の開催地であるベレンでは、インフラ整備や宿泊施設の確保など、会議運営上の課題も指摘されています。しかし、ブラジル政府は「これまでで最も真剣なCOP」となることを目指し、国際社会からの資金調達と森林保護に向けた具体的な行動の促進に期待を寄せています。ブラジルが主導する「Tropical Forests Forever Fund(TFFF)」は、熱帯林保全を支援する革新的なメカニズムとして、COP30での正式ローンチに向けて各国の支持を集めています。この基金は、森林保全の成果に応じて支払われ、少なくとも20%が先住民や地域コミュニティに配分される予定です。

科学者たちはアマゾンが「ティッピングポイント」(不可逆的な変化点)に近づいていると警告しており、森林破壊の進行は地域だけでなく地球全体の気候システムに深刻な影響を与える可能性があります。ボゴタ宣言は、これらの課題に対処し、持続可能な未来を築くための地域協力の重要性を改めて浮き彫りにしました。COP30での具体的な進展が、アマゾン地域の保護と地球規模の気候変動対策にどのように貢献するかが注目されます。

ソース元

  • Agência Brasil

  • Reuters

  • El País

  • Organização Mundial da Saúde

  • COP30 Presidency Announces Thematic Days for UN Climate Change Conference in Belém

  • Oxfam Brasil

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