スーダンの内戦は、2025年9月19日現在、その第三年目に突入し、民間人への壊滅的な影響を増大させています。2023年4月に始まったスーダン国軍(SAF)と準軍事組織即応支援部隊(RSF)との紛争は、数万人の死者を出し、約1200万人が避難民となる、世界でも最も深刻な人道危機のひとつとなっています。
国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)の報告によると、2025年前半には民間人の死者が著しく増加し、3,384人が犠牲となりました。これは2024年全体の民間人死者数(4,238人)の約80%に相当します。OHCHRのフォルカー・ターク事務局長は、この紛争を「忘れられたもの」と表現し、戦争犯罪を含む残虐行為が行われている「悲惨な状況」への国際的な関心の高まりを訴えています。紛争は、無差別攻撃や「協力者」と見なされた人々に対する報復行為を特徴とする、民族的暴力の憂慮すべき増加も見てきました。特に、スーダンの北部および東部における民間施設へのドローン攻撃は、戦争の新たな懸念すべき側面を示しています。2025年9月19日の報道では、RSFによるエル・ファッシェル市内のモスクへのドローン攻撃で43人が死亡したと伝えられています。さらに、2025年8月11日には、エル・ファッシェル市とアブ・シュクIDPキャンプへのRSFの攻撃で少なくとも57人が死亡し、8月16日にはアブ・シュクキャンプがRSFの砲撃を受け、子供7人を含む少なくとも31人が死亡しました。
国連は、この状況を世界最悪の人道危機と位置づけています。2024年8月には、ザムザムIDPキャンプで飢饉が確認され、多くの地域で飢餓が蔓延し、避難民の苦しみを増幅させています。米国、サウジアラビア、エジプト、アラブ首長国連邦が主導する停戦に向けた国際的な取り組みは、これまでのところ成功していません。さらに複雑な地政学的要因として、2024年11月にはロシアが、即時停戦と無制限の人道支援アクセスを求める国連安全保障理事会決議を拒否しました。
紛争の影響はスーダンの国境を越えています。2025年3月には、RSFが南スーダンの主要なヌエル少数派反乱グループである南スーダン人民解放運動(進歩派)(SPLM-IO)を攻撃しました。このエスカレーションは、スーダンの紛争当事者が既存の内戦に巻き込まれることで、南スーダンでの内戦を引き起こす危険性をはらんでいます。子供たちへの影響も深刻です。2025年1月までに、70万人以上の子供が急性栄養失調に苦しみ、52万2千人の子供が命を落としたと推定されています。この紛争は、未来を担う世代に深い傷を残しています。
2025年9月現在、スーダンの状況は依然として厳しく、即時の解決の見通しはありません。国際社会は、暴力の終結と、進行中の人道的大惨事に対処するための協調的な努力を求めています。この危機は、単なる政治的対立を超え、人類全体の意識に深く問いかけるものとなっています。