中国と米国、マドリードで新たな貿易交渉を開始:TikTokと関税が議題
編集者: Tatyana Hurynovich
9月14日、スペインのマドリードにて、中国とアメリカ合衆国の高官による新たな貿易交渉が開始されました。アメリカのスコット・ベセント財務長官と中国の何立峰副首相が出席し、動画共有プラットフォームTikTokの将来や、アメリカによる対中関税措置などが主要議題となりました。
今回の会合は、過去4ヶ月で4回目となるハイレベル協議で、両国関係の緊張緩和と対話を通じた問題解決を目指すものです。しかし、専門家の間では、即時の大きな進展は期待されておらず、年後半に予定されるアメリカのトランプ大統領と中国の習近平国家主席との会談で、より実質的な成果が出る可能性が示唆されています。スペインのペドロ・サンチェス首相は、この会合を主催することでアメリカとの二国間関係強化を図る意向を示しています。
特に注目されているのは、TikTokを巡る状況です。アメリカはTikTokの親会社であるバイトダンスに対し、アメリカ事業の売却を義務付けており、これを怠った場合には国内での利用禁止措置が取られる可能性があります。中国側は、TikTokの米国での継続的な運営が交渉進展の前提条件であるとの立場を明確にしており、中国企業に対する「オープンで公正、かつ非差別的な条件」の提供を米国に求めています。
また、アメリカは中国がロシア産石油を購入し続けていることに対し、制裁的な関税措置を課すよう同盟国に圧力をかけています。トランプ大統領は中国に対し50%から100%の関税を課す可能性を示唆しており、ベセント財務長官もG7諸国に対し、中国やインドからの輸入品に対する「意味のある関税」を課すよう呼びかけています。これに対し、中国は「一方的な措置」に反対する姿勢を示しています。
ベセント長官はヘッジファンド出身で、関税に関する独自の経済観を持つ人物として知られています。一方、何副首相は習近平国家主席の側近であり、中国の経済政策を主導する重要な存在です。両国は、マネーロンダリング対策やロシアへの違法な技術輸出抑制といった協力分野についても協議する予定です。このマドリードでの対話は、複雑化する世界経済の潮流の中で、両大国がどのように関係を管理し、共通の課題に対処していくかを示す試金石となるでしょう。
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ソース元
Deutsche Welle
Presearch每周新闻与更新 #179 — 2024年7月26日
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