PerplexityのAIネイティブブラウザ「Comet」、ついにAndroid版が登場

Perplexityは、強力なAIネイティブブラウザであるCometをモバイルエコシステムに投入しました。その第一歩として、待望されていたAndroidアプリの提供が開始されました。数ヶ月前にデスクトップおよびウェブ版で成功裏にデビューを果たした後、今回のローンチは、真に自律的なブラウジング体験を世界中の何百万ものモバイルユーザーに届けるための極めて重要な一歩となります。

Cometは、ユーザーとインターネットの関わり方を根本的に変革することを目指して設計されています。従来のブラウザが持つ受動的な検索ツールという役割から脱却し、能動的で自律的なアシスタントへと進化させるのが狙いです。その中核をなすのが、Cometアシスタントです。これはワンタップで呼び出し可能であり、ユーザーに代わって複雑なタスクを実行できるインテリジェントなエージェントです。

従来のチャットボットとは異なり、このアシスタントは拡張された推論能力を活用し、複数のステップにわたるアクションを計画し実行します。特筆すべきは、このプロセスが完全に透明である点です。AIが実行する手順は常にユーザーに表示されるため、ユーザーはいつでも介入し、エージェントのワークフローに対する制御権を維持できます。この「見せる」アプローチが、信頼性を高める鍵となります。

このブラウザは、モバイル環境特有の情報過多や「タブの混沌」といった課題に、統合されたユーザーエクスペリエンスを通じて対処します。Perplexityのコアアプリで好評を博した音声モードが、ブラウザ内でも利用可能になりました。これにより、開いているタブに関する質問を話すだけで行えるようになり、絶え間ないキーボード入力や画面操作の手間が解消されます。

さらに、スマート要約機能も搭載されており、Cometは複数の開いたタブや検索クエリから収集した情報を瞬時に統合・要約します。これは、ユーザーが情報切り替えやデータ統合に費やす時間を大幅に節約することを意味します。

Cometは、内蔵された高度な広告ブロッカーも備えており、デジタルな煩わしさを排除し、よりクリーンなブラウジング環境を提供することで、集中した情報消費をサポートします。同社がモバイル版のローンチにAndroidを最初に選んだのは興味深い戦略です。これにより、デバイスのマイクやコアOSリソースとの最大限の統合を図る態勢が整います。Cometは現在、Google Playストアから無料でダウンロード可能です。