イギリス出身のシンガーソングライター、サム・フェンダーが、エルトン・ジョンをフィーチャーした新曲「トーク・トゥ・ユー」を発表しました。この楽曲では、エルトン・ジョンがピアノ演奏を担当しています。
この新曲は、フェンダーのサード・スタジオ・アルバム『ピープル・ウォッチング』の拡張版に収録される予定です。公式リリース日は2025年10月17日に設定されており、これはボストンでのコンサートにおけるライブ初披露から約1ヶ月後の出来事となります。
「トーク・トゥ・ユー」は、サム・フェンダーの持つ、内省的で穏やかな一面を深く掘り下げています。彼の特徴である「ストリート・ポエトリー」と称される歌詞は、エルトン・ジョンの温かくクラシックなピアノのタッチと絡み合い、見事な世代間の対話を生み出しています。そこには、赤裸々な正直さ、脆さ、そして希望が響き渡ります。音楽評論家たちはすでにこの楽曲を「相互理解の誠実なアンセム」として評価しており、ミニマルなピアノと清澄なボーカルが、夕暮れ時の親密な会話のような感覚を聴き手に提供しています。
『ピープル・ウォッチング』は、2025年の初めにリリースされたオリジナル版が、権威あるマーキュリー賞にノミネートされています。授賞式は10月16日、サム・フェンダーの故郷であるニューカッスルで開催される予定です。アーティストの出身地でマーキュリー賞の授賞式が行われるのは、今回が初めての試みとなります。今年の同賞のノミネートリストには、FKAツイッグス、パルプ、CMAT、ウルフ・アリスといった著名なアーティストたちが名を連ねています。
フェンダーは、エルトン・ジョンとの共同作業について、「音楽的な祝福であり、真実への回帰だ」と語っています。彼は、この歴史的なコラボレーションの背景にある感動的なエピソードを明かしました。
「エルトンは、かつて彼が自身の最初のバラードを書き上げた、まさにそのグランドピアノを弾いてくれました。私はただ彼の隣に座っていただけですが、音楽は自然と流れ出しました。それは純粋な真実の瞬間でした。」
楽曲「トーク・トゥ・ユー」は、主要なすべてのストリーミングプラットフォームで配信される予定です。この作品は、時には必要なのは「ただ話すこと」だけである、というシンプルなメッセージをリスナーに改めて思い出させてくれるでしょう。