スポーティ・スパイスとして世界的に知られるメラニー・チズムが、ヴァージン・ミュージック・グループ(VMG)との新たな契約を締結し、ソロキャリアの重要な新章をスタートさせました。この戦略的な提携は、彼女が運営する独立レーベルであるレッド・ガール・レコーズの活動を包括するものです。これは、スパイス・ガールズの一員として、またソロ活動の初期において成功を収めた古巣への「帰還」を象徴しています。
この協力体制における最初の成果として、シングル「Sweat」がリリースされます。この楽曲は、2026年に発表が予定されている彼女の通算9枚目となるスタジオアルバムへの布石となります。メラニー・Cは、このパートナーシップを「ホームカミング」と表現し、ヴァージン・ミュージック・グループとの連携が、アーティストの創造的な自由と内面性を重視する新しい企業哲学を反映していると強調しました。ヴァネッサ・ボソエン(Virgin Music Group UK社長)は、彼女を「感動的な新たな局面を迎える準備が整った、唯一無二の自然の力」と高く評価しています。
ストックホルムとロサンゼルスでレコーディングされた「Sweat」は、クラブカルチャーと、自己表現の手段としてのダンスへのオマージュを捧げた楽曲です。このトラックには、ダイアナ・ロスによる往年のヒット曲「Work That Body」のサンプルが巧みに使用されており、レトロなエレガンスと力強い解放感に満ちたエネルギーをリスナーに提供します。メラニー自身は、この曲が、アスリート、ポップアイコン、そしてアンダーグラウンドの会場から大規模なフェスティバルまでを股にかけるDJという、彼女の多面的な創造的ペルソナ全てを統合していると述べています。
彼女のキャリアの特筆すべき点として、メラニー・Cは、ソロ、デュオ、カルテット、そしてクインテットの形態全てで英国チャート1位を獲得した史上唯一の女性アーティストであり、その音楽的遺産のスケールの大きさを改めて示しています。
このソロ活動の展開と並行して、スパイス・ガールズのオリジナルメンバーによるアニメーションでの再結集計画が進行中です。メラニー・ブラウン(スケアリー・スパイス)、エマ・バントン(ベイビー・スパイス)、メラニー・チズム(スポーティ・スパイス)、ジェリ・ハリウェル(ジンジャー・スパイス)、そしてヴィクトリア・ベッカム(ポッシュ・スパイス)の5人全員が、それぞれのアイコニックなキャラクターの声を担当することが決定しています。これは、2012年のオリンピックでの感動的なパフォーマンス以来となる、彼女たち全員が関わる共同のクリエイティブな事業となります。
現在、プロジェクトはプリプロダクションの段階にあり、新しい世代に向けて「ガール・パワー」の概念を現代的に再解釈することが期待されています。現時点では具体的な詳細はほとんど明かされていませんが、5人のメンバー全員が再び集結して共同作業を行っているという事実そのものが、世界中のファンにとって大きなインスピレーションとなっています。これは、真の団結と創造的なエネルギーは時代や形式を超えて不朽であることを改めて証明するものです。