Meta Connect 2025カンファレンスにおいて、Metaは統合ディスプレイを備えた初のコンシューマー向けスマートグラス「Meta Ray-Ban Display」を発表しました。このグラスは、ニューラルリストバンド「Meta Neural Band」を介したハンドジェスチャーで制御される小型デジタルスクリーンを搭載しており、価格は799ドルです。しかし、発表会では複数のライブデモンストレーションで技術的な問題が発生し、会場は混乱しました。
料理デモンストレーションでは、グラスに統合されたAIアシスタントが、シェフのジャック・マンクーゾ氏の試みにもかかわらず、ステーキソースのレシピに関する適切な指示を提供できませんでした。複数回の試行が失敗した後、シェフはWi-Fi接続の問題が原因であると述べ、デモンストレーションを中止せざるを得ませんでした。さらに、MetaのCTOであるアンドリュー・“ボズ”・ボスワース氏とのライブビデオ通話の試みも、ボスワース氏がステージに上がるまで繰り返し失敗しました。ボスワース氏は「Wi-Fiは本当にひどい」と状況をコメントしました。
これらの技術的な課題にもかかわらず、MetaはRay-Ban Metaグラスのアップデート、Oakleyとのコラボレーションによるスポーティなモデル「Oakley Meta Vanguard」、そして手首のジェスチャーでグラスを制御するためのリストバンド「Meta Neural Band」など、いくつかの新機能を紹介しました。Meta Ray-Ban Displayグラスは、2025年9月30日に799ドルで発売され、ブラックとサンドのカラーで提供されます。当初は米国内の限定店舗での販売となり、2026年には販売網が拡大される予定です。
発表会での技術的な問題にもかかわらず、Metaの株価はイベント後にわずかに上昇し、投資家がザッカーバーグ氏のスマートグラスに依然として強い関心を持っていることを示唆しています。Metaは、これらの新しいウェアラブルデバイスがMetaのAIエコシステムを強化し、将来のコンピューティングプラットフォームにおける同社のビジョンの一部を形成すると考えています。