イーロン・マスク氏、10億ドル相当のテスラ株購入で株価を押し上げ、戦略的な報酬パッケージ提案が注目される

編集者: Татьяна Гуринович

テスラ株は月曜日のプレマーケット取引で6.57%上昇し、421.97ドルに達しました。この株価上昇は、イーロン・マスクCEOが2020年2月以来初となる大規模な公開市場での株式取得を公表したことを受けてのものです。マスク氏は9月12日金曜日に約10億ドル相当のテスラ株を購入しました。これは、同氏が約257万株を372ドルから396ドルの範囲で取得したもので、過去最大の購入額となります。このインサイダー買いは、電気自動車メーカーの将来に対するマスク氏の強い確信を示すものと市場参加者には受け止められています。

この購入は、11月に予定されている株主総会での、目標達成度によっては最大9750億ドルにも達しうる新たな報酬パッケージに関する採決を前にして行われました。この報酬パッケージは、テスラの市場価値を2035年までに8兆5000億ドルに引き上げ、100万台のAIボットを配備するといった野心的な目標達成に連動しています。

過去には、デラウェア州の裁判所がマスク氏の2018年の報酬パッケージ(約560億ドル相当)を無効とする判決を下しており、今回の提案はそれを尊重する動きとも見られています。

マスク氏は以前から、テスラのAIおよびロボット工学分野への取り組みを推進するためには、より大きな株式保有率と議決権(約25%)が必要であると主張しており、この購入は彼のコミットメントをさらに強く示唆しています。アナリストのダン・アイブス氏も、この購入をテスラのAIおよびロボット工学への賭けに対する「テスラ強気派にとっての大きな信頼の証」と評価しています。マスク氏は現在、テスラ株の約13%を保有しています。

この動きは、テスラがEV需要の鈍化や競争激化といった課題に直面する中で行われましたが、マスク氏の購入は、同社の将来に対する力強い支持として受け止められています。また、この日にはテスラ株に対する異例のオプション取引も見られ、既知の触媒がないにもかかわらず短期的な株価上昇に賭ける動きもありました。マスク氏の今回の行動は、テスラが技術革新と戦略的成長の新たな段階へと進む上での、大胆な一歩と言えるでしょう。

ソース元

  • Investing.com

  • CNBC

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