エマ・ストーン主演、ヨルゴス・ランティモス監督のSFスリラー『ブーゴニア』、2025年10月24日公開

エマ・ストーンが、ヨルゴス・ランティモス監督の新作SFスリラー『ブーゴニア』で主演を務めることが決定した。ストーンは、地球を破壊しようとするエイリアンだと信じられ誘拐される医療系企業のCEO、ミシェル・フラー役を演じる。本作は2003年の韓国映画『Save the Green Planet!』のリメイクで、2025年10月24日に限定公開され、その後10月31日に全米で一般公開される予定だ。

ランティモス監督とストーンは、『女王陛下のお気に入り』、『哀れなるものたち』、『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』に続き、今回で4度目のタッグとなる。ストーンは『哀れなるものたち』での演技でアカデミー主演女優賞を受賞しており、その演技力は高く評価されている。今回も彼女の演技の幅広さを示す役柄となることが期待されている。

『ブーゴニア』は、陰謀論に取り憑かれた二人の若い男性が、CEOであるフラーを誘拐し、彼女が地球を破壊するエイリアンだと確信する物語である。このユニークな設定は、現代社会におけるパラノイアや陰謀論の魅力、そしてそれらがもたらす影響について観客に深く考えさせる機会を提供する。脚本は『ザ・メニュー』などを手掛けたウィル・トレイシーが担当している。

本作の撮影は2024年7月にイングランドのハイ・ウィカムで開始され、ギリシャのミロス島でも行われた。撮影には35mmフィルムとVistaVisionカメラが使用され、ランティモス監督独特の映像美が期待される。本作はアイルランド、韓国、アメリカの共同製作であり、国際的なスケールで展開される。

主演のエマ・ストーンは、本作の撮影後に、自身が演じるCEOが誘拐されるというプロットと、現実世界で起きた医療系企業のCEO殺害事件との間に不穏な類似性があることを指摘している。彼女は、この偶然の一致に「本当にクレイジーだ」と述べ、映画が現実世界の出来事と共鳴する側面があることを示唆した。このエピソードは、映画のテーマにさらなる深みを与えている。

『ブーゴニア』は、ランティモス監督特有のダークユーモアとシュールレアリズムが融合した作品として、観客に強烈な印象を与えることが予想される。ストーンの新たな一面を引き出すであろうこの作品は、2025年の映画界で最も注目される作品の一つとなるだろう。