任天堂は、同社の象徴的なキャラクターであるマリオ、ゼルダ、ドンキーコングなどを題材とした映画開発を強化するため、映画部門を「任天堂スターズ」としてブランド変更しました。この動きは、「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」の大ヒットを受けて、ビデオゲームの世界を超えてエンターテイメント業界全体での任天堂の存在感を拡大する戦略の一環です。
以前は合弁事業であった映画部門は、現在では任天堂スターズの完全子会社となり、主要な映画プロジェクトの開発を統括します。この再編により、任天堂は自社の持つ豊かなキャラクター性と世界観を活かした映画製作に、より一層注力していく方針です。
今後の具体的なプロジェクトとして、「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」の続編が2026年4月3日に公開予定です。また、実写版「ザ・レジェンド・オブ・ゼルダ」は2027年5月7日に世界公開が予定されており、ウェス・ボール監督がメガホンを取り、リンク役にはベンジャミン・エヴァン・エインズワース、ゼルダ姫役にはボー・ブラガソンが起用されています。さらに、最近の商標登録からはドンキーコングの映画も開発中であることが示唆されており、任天堂がキャラクターを大スクリーンで展開することへの強いコミットメントが伺えます。
これらの映画プロジェクトは、任天堂がゲーム業界のIP(知的財産)を映画やテレビなどのメディアへと展開する戦略の重要性を示す好例となります。任天堂は、これらの映画を通じて新たなファン層を獲得し、既存のファンにはより深い体験を提供することを目指しています。