俳優ノア・センティネオが、伝説的なアクション映画シリーズの前日譚となる新作映画『ジョン・ランボー』で、若き日のジョン・ランボーを演じることが決定しました。この映画は、1982年のオリジナル作品『ファースト・ブラッド』以前の時代、ベトナム戦争中のランボーのルーツに迫ります。
本作は、『シス』や『レア・エクポーツ』で知られるフィンランドの監督ヤルマリ・ヘランダーがメガホンを取り、脚本は『ブラックアダム』を手掛けたローリー・ヘインズとソフラブ・ノシルヴァニが担当します。撮影は2026年初頭にタイで開始される予定で、タイがベトナムのロケ地として使用されます。オリジナル版のランボーを演じたシルヴェスター・スタローンはこのプロジェクトについて認識していますが、製作には関与していません。配給については、ヘランダー監督の前作『シス』でもタッグを組んだライオンズゲートが最有力と報じられています。この前日譚は、ランボーがベトナムで経験した形成期の出来事が、どのように彼のキャラクターを形作ったのかを探求することを目指しています。
ランボーというキャラクターは、ベトナム戦争の経験からPTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しみ、社会への適応に困難を抱える兵士として描かれています。彼の行動は、戦争中に受けた拷問や、帰還後に直面した社会からの偏見によって引き起こされることもあります。しかし、同時に彼は、友人や愛する人々を守るためには手段を選ばないという強い意志も持っています。この前日譚は、アクションスターとしてのイメージが確立される前の、より人間的な葛藤や成長の過程を描き出すことが期待されています。ヘランダー監督は、『シス』でナチスに立ち向かう孤独な鉱夫を描き、その過激な暴力描写とユーモアで高い評価を得ました。彼の作品は、しばしば型破りな設定と強烈なビジュアルで観客を魅了します。今回、ランボーという象徴的なキャラクターの原点を描くにあたり、ヘランダー監督ならではの視点がどのように活かされるのか注目が集まります。また、脚本を手掛けるヘインズとノシルヴァーニは、『ブラックアダム』でその手腕を発揮しており、彼らがランボーの新たな物語にどのような深みを与えるのかも期待されます。ライオンズゲートは、『ジョン・ウィック』や『ハンガー・ゲーム』シリーズなど、数々のヒット作を配給してきた実績があり、本作の成功にも貢献することが予想されます。この新しい『ランボー』の物語は、長年のファンだけでなく、新たな世代の観客にもアピールする可能性を秘めています。