中央ヨーロッパおよび東ヨーロッパの映画を称えるCinEast映画祭が、2025年10月10日から26日までルクセンブルクで開催されることが発表されました。今年の映画祭では、ルクセンブルク製作の共同作品5本、長編映画14本、ポーランドからの短編映画12本が上映されます。特に、ウクライナに焦点を当てた特別プログラムと討論会が開催される予定です。
注目のルクセンブルク製作の共同作品には、ラドゥ・ジュデ監督の『Dracula』(2025年公開予定)やカシャ・アダムク監督の『Winter of the Crow』(2025年公開予定)が含まれます。映画製作者や学生もルクセンブルクから審査員として参加し、映画監督のGintarė Parulytė氏が脚本に関するマスタークラスを担当します。
ウクライナに捧げられた特別プログラムでは、ウクライナの映画監督アリサ・コヴァレンコ氏と、ルクセンブルクのジェンダー平等・多様性担当大臣であるユリコ・バッケス氏を招いた討論会が開催されます。映画祭は「CinEast4Ukraine」チャリティプロジェクトを継続し、ウクライナ戦争の犠牲者を支援するための資金調達を行います。このプロジェクトは2022年の開始以来、ウクライナへの救急車の寄付に貢献しており、2022年には救急車と寝袋の購入のために16,500ユーロ以上を集め、2023年には12,800ユーロが集まり、中古の救急車1台の購入と、もう1台の車両購入への参加が可能になりました。2024年には、別の車両購入のために10,536.28ユーロを集め、プロジェクトは活動を継続しました。2025年もプロジェクトは活動を継続し、ウクライナの人々へのさらなる支援を目指しています。
アリサ・コヴァレンコ監督は、『We Will Not Fade Away』(2023年ベルリン国際映画祭プレミア上映)や『Alisa in Warland』(IDFAプレミア上映)などの作品で知られています。ユリコ・バッケス大臣は、長年にわたり外交官として活躍し、元首相の外交顧問を務めた経験を持ち、2022年1月から財務大臣、2023年11月からは国防大臣、公共事業・移動担当大臣、ジェンダー平等・多様性担当大臣を務めています。
2008年10月に設立されたCinEast映画祭は、中央ヨーロッパおよび東ヨーロッパの映画を紹介する重要な文化イベントです。2025年の第18回映画祭ではポーランドがフォーカス国となり、15本のポーランド映画、2つのコンサート、10人のポーランドからのゲストが紹介されます。公式オープニングセレモニーは10月15日にキネポリス・キルヒベルクで開催され、ポーランド映画『Chopin, A Sonata in Paris』(2025年公開予定)が上映されます。映画祭はルクセンブルク各地の会場で開催され、一部プログラムはオンラインでも視聴可能です。