イタリア南部で2400年前のヘレニズム時代の玄室墓を発見

編集者: Ирина iryna_blgka blgka

イタリア南部プーリア州ターラント県マンドゥリア市で、約2400年前の紀元前4世紀にさかのぼるヘレニズム時代の重要な玄室墓が、下水道工事中に偶然発見されました。この発見は、マンドゥリア地域の古代における重要性と、古代メッサピ族の埋葬習慣を理解するうえで貴重な手がかりを提供します。発掘は、ブリンディジ、レッチェ、ターラントの各地域を管轄する考古・美術・景観監督局(Soprintendenza Archeologia Belle Arti e Paesaggio)の監督のもとで行われました。

この墓は、前室と主たる埋葬室の二つの空間で構成されています。前室には暗赤色の漆喰と白い帯が施され、数多くの陶器類が出土しました。主たる埋葬室には、石棺が置かれており、高い社会的地位の人物が埋葬されていたことを示唆しています。また、ここからはローマ共和政時代のデナリウス銀貨も発見され、墓が建設後も利用または訪問されていた可能性が示されています。

この発見により、ヘレニズム期のマンドゥリアにおける墓地構造の理解が深まります。2024年末には、同じヴィア・スカリリア沿いで、岩を掘った11基の穴墓も確認されており、この地域が当時組織的なネクロポリスとして利用されていたことが裏付けられています。

メッサピ族は紀元前8世紀からサレント半島に住んでいた古代の人々で、紀元前4世紀にはマグナ・グラエキア(南イタリアの古代ギリシャ植民地)の影響を受けつつ、自らの文化的伝統も維持していました。マンドゥリアで発見されたこの墓は、ヘレニズム時代の選民層の生活様式や文化的交流を示す重要な証拠です。

発掘は考古学会社Impact社によって行われ、プーリア水道局(AQP)との協力のもと、現代のインフラ整備と文化遺産保護の両立が示されました。発掘後は、墓の建築様式や装飾を正確に記録するための写真測量が実施され、将来の研究や公開に向けた三次元デジタルモデルが作成される予定です。

ソース元

  • enikos.gr

  • The Toc

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